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BLACK COFFEE

2009.11.28 *Sat*

ハチミツ」の琴子Ver.です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


日曜日―――――。


リビングでコーヒーを飲む。
お砂糖とミルクとたっぷり入れて、いつもより甘くする。
誰もいない日曜日の午後。
外は冬の準備をしている季節だけど、部屋に入ってくる日差しはぽかぽかと暖かい。

ああ、しあわせ。
来週、結婚するあたし――――――。

目を瞑って、今までのあたしと入江くんのことを復習する。
いろいろあったよね。
最大の疑問は、いつから入江くんもあたしのことを好きになってくれてたのかだけど・・・、どんなに頭を駆使して、それらしきことを考えても、全然わからない。
しょせんF組だったあたしには、この疑問は解決できそうにない。
でも、未来に入江くんとあたしに起きるさまざまなことは、絶対に全てしっかり目を開いて確認するからね!
どんなことも、絶対見落としたりしない!

はあ。
連日のバタバタと忙しい結婚までの準備と、意気込みでさすがにあたしも少しお疲れ気味。

外から、子供の声がしてくる。
近くの家の庭で、子供たちがお父さんとお母さんと遊んでいるのかな。
きゃあきゃあと笑いはしゃぐ子供の声と、時折うれしそうにそれに反応する大人の声。
ああ・・・、あたしと入江くんにもこんな日がやってくるんだろうな。

子供を抱っこして、最高に幸せそうな入江くん。
子供が転んじゃって、びっくりするほど慌てる入江くん。
子供が泣いて、どうしていいかちょっとおろおろする入江くん。

そして、その場には必ず奥さんのあたしが傍にいる・・・・・・きゃあああああ!!
こ、これは妄想じゃないんだからっ!!
近い未来、こうなるのよ!
もう、信じられる?
あの入江くんとあの入江くんとあたしが、あたしが・・・・///////。


「久しぶりに見たら、相も変わらず、妄想タイム中か・・・」
「へっ?・・・ひぃーーーーーーっ!!」

びっくりして、ソファーから転げ落ちるあたし。

「い、い、入江くん・・・なんで、なんで?」
「泥棒見たみたいな顔すんなよ」
「・・・・本当に泥棒かと思った・・・」
「風呂入りに来たんだよ。あと、着替え取りに」

結婚が決まってから入江くんの顔をほとんど見てなかった。
連日、会社に泊まり込み、帰ってきてもすぐに会社に戻ってしまってるから、本当にしっかり顔を見たことがない。
会社の再建で大変な時なのに、結婚が決まってしまったから、入江くんの多忙ぶりは、さすがのあたしでも想像できる。

「みんな居ないの?」
「あ・・・うん。おばさんとおじさんは、結婚の報告とかで親戚のおうちに何軒か行くって・・・、裕樹くんはお友達のサッカーの試合観に行って・・・お父さんは仕事だし・・・」
「ふーん。俺、シャワー浴びるから、あとで俺もそのコーヒー淹れて」
「え、うん、うん!コーヒー淹れとくね!」


ああ・・・・・、もう、なんか心臓ばくばく。
入江くんがこんな時間に帰ってくるなんて、予想外だったわ。
うわーーーっ、シャワーの音が聞こえるぅ~~~~!!
なんか、すごく恥ずかしい・・・//////・・・。
まさか、二人っきりになるなんて・・・ど、どんな顔すればいいのか・・・、だって、だって、結婚決まってから、本当にほとんど話もしてないんだもん~~~!!


◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ 


「はい、これコーヒー、ブラックでいいんだよね」

シャワーからリビングに戻ってきた入江くんに、コーヒーを手渡す。
入江くんは、Tシャツにスウェットのラフな格好で、まだ髪の気が濡れている。
ダ、ダメ・・・セクシーすぎて、正視できない・・・・。

「何、目、瞑ってんだよ?そんなんでコーヒー渡すなよ。あぶねーな」
正視できなくて、思わず目を瞑ってしまっていた・・・。

「え?え?そこ、そこ、座るの?」
「座っちゃいけないのか?」

入江くんがあたしと並んでソファーに座る。
こんな光景、今までもいっぱいあったのに、なぜに今日はこんなに心臓が高鳴るのか、あたし。
多分、婚約したからよ。
今までとは違うから。
な、何話したらいいのかな・・・、やっぱり結婚式のこと?
いや、下手に話したら、やっぱりしたくないとか言われても困るし、だいたい結婚式のことは全部おばさんが手配してるから、あたしたちがあれこれ言うことじゃないんだもんね。
しかし、こんな早くに結婚式して、みんな参列者は出席できるのかしら?
ケーキとかもちゃんと注文できるのかな?
あ、引き出物も!
というより、当日入江くん逃げ出したりしないよね!?
そうなったら・・・・。


「おまえ・・・また妄想タイムか?」
「へ?」
「せっかく、久しぶり会えたのに、冷たいよなあ」
「そ、そんなことないっ。ものすごくうれしいよ」
「じゃあなんで、前ばっか向いてしゃべるの?」
「え?そ、そう?いつもこうだけど?」


ダメだ―――――――。
顔が見られない。
あんなに入江くんを追いかけ回していたあたしなのに、なぜここにきてこうなるの?

しばらくコーヒーを飲むだけに集中する。
甘い。わかわかんなくなって、どうやらさらに砂糖を入れてしまったみたい。
でも、飲むしかない。今はただ飲むしか。

「なあ」
入江くんがふいにコーヒーを持つあたしの手のあたりに顔を近づけてくる。
「な、なに??」
「なんか、匂う」
入江くんがコーヒーのカップに添えてるだけの、あたしの左手を握って、自分の鼻のあたりに近づける。

「あ、それは、ハンドクリームが、ハチミツの匂いなんだよ。結構匂うでしょ」
「ハチミツ?ふーん・・・」
入江くんがこんなハンドクリームの匂いに反応するなんて、ちょっとびっくり。
少しあたしに笑みが浮かんだその時、指に何か柔らかい感触がした。


・ ・・・・・・・い、い、今、入江くん、あたしの指にキスした!!???


思わずまだ入江くんに握られている自分の手の指を見る。
見ただけじゃ何もわからない。
入江くんの顔を見る。
あ、ダメ。やっぱ正視できない。
また指に視線を戻す。特に変化はない。
でも、でも、さっきの感覚は・・・・・。

「んん?」

指にばっかり神経を集中していたら、今度はあたしの唇に何か触れた感覚があった。

一旦、目の前が真っ暗になって、やっと目がしっかり開いたと思ったら、目の前に入江くんの顔がある。


「もしかして・・・もしかして入江くん今・・・・」
「おまえって、全部ワンテンポずれてるよな?」
口元を少しあげて入江くんが笑ってる。
入江くんの瞳の中を見たら、口をぽかんと開けて、本当に鈍そうな女が映っている。

「・・・キスした?」
「うん。気づいてないんだ?」

もーーーーーうっ!嘘でしょ~~~~っ!
さっき、二人の未来に起きることはみんな目を見開いて見落とさない!って決めたところなのにっ!!
もう、全部見落としてるじゃないの!?
あたしって、バカ?
あたしって、なに・・・・・?

あたしが一人で赤くなったり、青くなったりしている様子を入江くんが笑いながら見ている。
入江くんがあたしの握ったままの手をそのままあたしの口元に近づけてくる。
そして、手を握ったまま入江くんの親指であたしの唇をすうっとなぞって、入江くんの瞳の中に、不抜けた顔をしたあたしが映っているのが見えた。

「じゃあ、おまえに合わせて、今度は絶対わかるように」


目を瞑った入江くんの顔が段々近づいてくるのが見える。
これは、これは、これは・・・・・。
スローモーションのように時間がゆっくり過ぎる気がしながら、あたしも多分ゆっくりと瞼を閉じた。


◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ 



「俺、また会社戻るから」


はれっ?どれくらいの時間がたったんだろう―――――?

今日のキスは唇が触れた途端に、いつものキスと違うとすぐにあたしでもわかった・・・。
夢なのか現実なのかわからないくらい長いキスが続いて、やっと唇が離れたかと思うと途端に入江くんがあっけなく立ち上がって行ってしまった。

一旦二階に上がって、着替えて玄関に行く入江くんには気づいているんだけど、だから送りたいと思って、身体を動かそうとするんだけど、なんだか立ち上がれなくて。
待って。待って。
お見送り~。
次、いつ会えるかわからないのに~。
口に出そうとするけど、ぱくぱくと口が動くだけで、声がでない。行動が伴わない。
そして、く、首が痛い・・・。

バタン。

無機質な音を玄関のドアがたてて、これが入江くんが行ってしまったことを示す。


力が抜けた――――――。

しばらく、ぼうっとしてソファーに座ってる。
また外から子供の声が聞こえてくる。
暖かい日差し、子供の声。
でも、さっきみたいに素敵な未来の妄想が浮かんでこない・・・。

テーブルを見ると、入江くんの飲んだコーヒーがまだ半分残ったままだった。
あたしのコーヒーは甘すぎたので、入江くんの残したこのコーヒーを飲んでみる。

「にがあ・・・」

やっぱりあたしにはブラックコーヒーは無理みたいだ。

ふと気づく。

「やだあ。これって間接キッス!!?//////」

思わず唇を押さえて、顔を赤らめてしまう。
うう、これってすごくラッキーかも♪♪

なんか知らないけど、頬を涙がつたっているのに気づいた。
何よ、これは・・・。
もうっ!わかってるわよ!
あんなディープなキスしておいて、今さら間接キッスなんてなによー!!
琴子!あんたいつまでも片思いバージョンでいる気?
もう、あたしは入江くんの奥さんになるんだから。
何年も片思いしか経験してなかったから、わけわかんなくなってんでしょ!
ダメよ、しっかりしなくちゃ!
涙を拭いながら、自分に叱咤激励するあたし。

今度はあたしの甘い甘いコーヒーを飲む。
「あますぎっ!」
今度は入江くんのブラックコーヒーを飲む。
「にがすぎっ!」

でも、今日のキスは甘いより苦かった・・・・。
結婚すると甘くなるのだろうか?

あたしは夕方までこんなことを繰り返して考えていた。

結婚式までにいろいろと気持ちを切り替えなくちゃいけない。
でも、絶対!!
絶対あたしは入江くんと幸せになるっ!!!!!





(この話は「イタKiss何でも書いてみよう!」に投稿させていただきました。)

***********

これってもともと「夜バージョン」で書いてたんですよ。
夜ってダメですね。
直樹が歯止めきかなくって(笑)。

で、昼バージョンでかなり書き直して、投稿させてもらいました。
うん、昼にして、よかった。







COMMENT

昼バージョンも可愛いですが
夜バージョンが読みたかった~残念
by Jung Jin
2011/05/13(金) 20:20 [Edit
コメントありがとうございます

Jung Jin さま

夜バージョンも、この後UPしました。
カテゴリ「中編」にあります♪パスワードわかりましたら、読んでやって下さい(*^_^*)
by chan-BB
2011/05/14(土) 14:27 [Edit

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Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
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私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
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まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
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