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2014.09.28 *Sun*

姉さん女房



イタキス期間2014


琴子ちゃん、お誕生日おめでとう~~!

ソウ様主催の「イタkiss祭り2014」に参加させていただきます。
今年はソウ様の10周年でもあります。おめでとうございます(^^)/
私も微力ながら少しは盛り上げられたらいいなと思っています。
どこまでできるかわかりませんが(^_^;)、まずは琴子ちゃんの誕生日からがんばります!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「琴子ちゃん、誕生日おめでとう~~!!」


9月28日に日付が変わったとたん、リビング中にクラッカーの音が響き渡った。

「みんな、ありがとう」

琴子は満面の笑みを浮かべて、家族のみんなの顔を見渡した。


「ママ、もう、僕寝ていい?」

「まあ!裕樹!琴子ちゃんの誕生日だっていうのに、ケーキも食べないでなんてノリの悪い」

「だって、眠いんだもん」

おふくろのごり押しで、琴子の誕生日を日付が変わってすぐに祝うことになっていた今夜。
すでに午前0時を過ぎていて、裕樹も含め、他の家族もどこか目が虚ろになっている。

「おふくろ、パーティーは朝起きてからでいいんじゃないか?とりあえず祝ったことだし」

おれはそう申し出る。

「お義母さん、あたしも少し眠いから、あとは昼間にしましょう」

琴子もそう助言してくれた。

「そうなの?日付変わってすぐに誕生日会って素敵だと思ったのに・・・なんだかみんな本当に眠そうで、ちょっと残念だわ」

「お義母さん、ありがとうございます。日付変わってすぐにみんなに祝ってもらったの初めてだから、すっごく嬉しかったです」

「そう?嬉しかった?琴子ちゃん」

「はい!もうものすご~~く!!」

琴子の満足そうな顔を見て、おふくろもどうやら引き下がる気になったようだ。
簡単な片付けをして、皆、各々の部屋へと戻って行った。

おれたちも二人、部屋に戻ろうとする。
階段を上がり出すと、珍しく琴子がおれの腕を取り、組んできた。
誕生日なので、どこか気持ちも浮かれているのだろう。
おれは何も言わず、腕を組まれながら階段を上った。

「ねえ、入江くん、今日から入江くんの誕生日まで『姉さん女房期間』が始まったわよ!」

琴子がおれの顔をのぞき込みながらそう言う。

「姉さん女房?」

「そう。だって、今日から入江くんの誕生まで、あたしの方が一歳年上の貴重な時間だもん。わくわくする~」

確かに琴子の方が1ヶ月半ほど、おれより早く生まれている。
だから当然、この期間だけ琴子はおれより一歳年上になるのだが。

おれたちの部屋に入り、すでにベッドの上に座っても、琴子の言葉は尽きることがない。

「この姉さん女房期間って、すっごくレアでわくわくするんだけど、ちょっぴり寂しくも感じちゃうの」

「もう、寝ろよ」

「だって、あたしが生まれてから入江くんが生まれる1ヶ月半ほど、あたし、入江くんと同じ空気吸ってなかったんだよ~!これ考えたら、あたし、すっごく寂しい」

そんな赤ん坊のときの話、先に生まれようがあとに生まれようがどうせ覚えていないことだろうに。
現に知り合ってもいなかったし。

「でもね。ふとロマンチックなこと考えると、入江くんが知らなかった1ヶ月半をあたしは先に知っていたのよね。なんだか素敵。それを入江くんに教えてあげることができたら、なんだかあたしが先に生まれてきた意味があるような気がするじゃない。まさに姉さん女房の特権ね」

琴子はそう言いながら、すでにベッドの横たわっているおれの顔をのぞき込んだ。

「でも、どうせ何も覚えてないんだろ。つーか、乳児がそんな時期のこと覚えているわけねーし」

「むっ」

「そんな夢話ばかりしてねーで、もっと現実的なこと考えたら?」

「何よ、現実的なことって」

口を尖らせて少しむくれている琴子を見上げながら、おれは琴子の手を取り、少し身体を引き寄せた。
琴子が寝ているおれに覆い被さるように近づき、おれの目をじっと見る。

「今日っておまえの誕生日じゃん」

「そうよ」

「姉さん女房期間の初日なんだろ?」

「そうなの!初日なのよ!」

「姉さん女房らしいことしてよ」

「姉さん女房らしいこと???」

琴子はきょとんした目でおれを見つめる。

「今、良い体勢じゃん」

「ん?」

琴子は改めて周りを見回し、自分の位置を確認する。
ベッドに横たわるおれ。
それに覆い被さるようにのぞき込んでいる琴子。
絶妙な体勢じゃないか。

おれはリモコンで、部屋の電気をパチリと消した。

「きゃっ」

一瞬暗くなって部屋に琴子は驚くが、まだベッドサイドの明かりは点いているので、鳥目の琴子でも視界が遮断されることはないだろう。
おれは再び琴子の腕を取り、その身体を引き寄せる。
琴子の顔がおれの眼前に現れる。

「襲ってみなよ」

「やだ///」

やっと状況を察したのか、琴子は口に手をあて驚き恥じらう。

「姉さん女房らしく、襲ってみなって」

「入江くんったら、もう///」

そう言いながら、照れて笑いながらおれの顔を見る琴子の顔が、急にシンと静かになった。
きっとおれが、いつになく真顔でそう言ったことに気づいたからだろう。
ゆっくりと吐息が近づいてきた感覚がして、おれは頬に琴子の柔らかい髪の重みを感じた。

それと同時に、熱く甘ったるい琴子の唇におれの唇は奪われた--。

琴子の愛撫は、少しくすぐったくて、それでいてひどく甘い。
ぎこちない指や舌の動きが、なおさらおれの心を大きく揺さぶる。
ありったけの甘美の世界を与えてくれた琴子に、今度はおれが思いっきりの甘酸っぱい世界を見せてやろうじゃないか。

「入江くん・・・入江くん・・・や・・・もう・・・///」

まだまだ。

「入江くん・・・入江くん・・・・・・・」

もう少し。もう少し聞かせてほしい。

「入江くん・・・大好き・・・・・・」


琴子の誕生日に聞けた、琴子の吐息混じりの告白は、なんて格別なものだろうか--。






それから、いつ眠りに落ちたのだろう。
きっとそのまま抱き合いながら、おれたちは眠りについたように思う。

今、おれの目の前に小さな女の子がいる。
きっとこれは、小さな頃の琴子。
ああ、おれは、今、夢を見ているんだ。


『入江くん、やっと見つけたよ。さがしてたんだよ』

少しえらっそうな口の利き方は、今日が姉さん女房期間初日だったからだろうか。

『入江くんが生まれてくるのを、あたしはずっと待ってたんだよ。あたしは、そのために生まれてきたんだから』

へー、そうなんだ。
夢とわかりつつ、小さな琴子のこまっしゃくれた様子が可愛らしくて、おれは思わずくすくすと笑ってしまう。

『入江くんが生まれてくるまで、あたし、本当に寂しかったよ』

そりゃそりゃ。

『だから、この世からさよならするときは、あたしの方から今度はさよならするね」

・・・・・・は?

『だって、入江くんが居なくなったこの世に、あたし、もう一人でいたくないんだもん』

それは、おれだって!

『おれだって、何?』

いや、今、そんなこと考えたくもない。
琴子も、そんなこと考えたりするな。
おれは、考えたくもない。

『うん・・・。そうだね。入江くんの言うとおりにする』

ああ。そうしろ。

『それでも、いつでも入江くんと一緒に居られることに、あたし、本当に感謝している』

今日は、おまえの誕生日だろ。
おれのことなんて考えなくていいよ。関係ねーし。

『ううん。関係あるよ。入江くんが居ないとあたしは、何の意味もないんだから』

何言ってんだ。

『入江くんこそ、あたしのこと見つけてくれてありがとう』

琴子、だから、今日はおまえの誕生日!
おれのことは・・・

『入江くんがいるから、あたしが生まれてきた意味もある』

琴子・・・。

『入江くん、生まれてきてくれて、本当にありがとう!』

そう言って小さな琴子が、どんどん遠く小さくなっていき、おれは慌ててその小さな琴子に手を伸ばした。
しかしそれは届かず、おれは・・・・





「はあっ!」


寝汗をぐっしょりかき、飛び起きた。

夢だと初めからわかっていた。
夢だと今はっきりわかった。

だけどおれの心臓は、やたらと現実味を帯びてドキドキと鼓動している。
ベッドの横を見ると、すーすーと寝息をたてて、琴子が穏やかな顔で眠っていた。
その幸せそうな顔を見ると、おれの心臓鼓動も少し落ち着いてくる。安心した。

お互いに服を着ないまま寝てしまっていたらしい。
少し冷えた琴子の肩に、シーツを持ち上げて掛けてやる。
そして、その顔をのぞき込む。

さっきの夢は、おれのちょっとした後悔の表れだったのかもしれない。
今日は琴子の誕生日だと言うのに、おれは、大切なことを言い忘れていたから。

おれは眠っている琴子の頬にキスをした。
そして小さく呟く。


「琴子、誕生日おめでとう」


ぴくりともしない琴子に、今度はその唇におれはキスをおとす。


「琴子、生まれてきてくれてありがとう」




おれより少し先に生まれてきた姉さん女房の琴子は、確かにおれにたくさんのことを教えてくれた。

人を信じる心。
人のために生きる心。
そして、人を愛する心。

琴子と同じ世代に生まれ、出会えたことを心から感謝する。
そんな深い思いを噛みしめながら、おれはまた琴子の横で深い眠りに入っていった。





**********

入江くんに「生まれてきてくれてありがとう」と言わせたよ、琴子ちゃん♪(・・・寝てたけど・・・)
それが、私から琴子ちゃんへのバースデープレゼントです(*^_^*)

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2014/09/28(日) 08:56 [Edit
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2014/09/28(日) 13:25 [Edit
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2014/09/28(日) 17:22 [Edit
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2014/09/28(日) 23:17 [Edit
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2014/09/29(月) 17:42 [Edit
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2014/09/30(火) 09:10 [Edit
拍手コメント、コメントありがとうございます。
せっかくのイタキス祭りのスタートでしたのに、お返事が遅くなってしまってごめんなさい。早々に励ましを含めたコメントをありがとうございました。
月末、月初めは、ちょっと仕事も忙しく・・・なかなか浮上できませんでした。
しかしまだイタキス祭りは続いていますので、がんばっていきたいと思います。


珠さま

お久しぶりです~!コメントうれしいです。早くに読んでいただき感激です☆いつもの時間でしたね!(笑)
野獣のあとには、つい反動で甘めの入江くんが書きたくなってしまいます。今回もそのパターンでした。
なかなか琴子ちゃんを目の前では言い出しにくい入江くんが私の中では定着しているので、寝ている琴子ちゃんに伝える形になってしまいました。
しかし書いてくださったRPG!その設定読むだけで、私涙出そうなんですけど!?入江くんに置き換えると本当にたまらく切なく、そしてたまらなく萌えます!!
また雑用の合間をぬって、イタキス期間の創作もがんばりたいと思いますので、また遊びに来てやってくださいね。


たまちさま

琴子ちゃんのお誕生日には、一緒にお祝いできて嬉しかったです!!もう、もっとお話したかったのですが、本当にカウントダウンだけ参加で残念でした。
私たちがカウントダウンしていた時、入江家もきっとカウントダウンしていたことでしょう(笑)。クラッカーの音と共に姉さん女房期間が始まりました(笑)。
琴子ちゃんに、ちゃんと向き合ってお祝いしないから、入江くんはどこか潜在的にあんな夢を見てしまったのかもしれませんね。一番考えたくないことだったと思います。
ナルシスト直樹!まだまだ覚えていてくださってうれしいです!その後は琴子ちゃん見立てで「風と/木の詩」風(古っ!ちなみに「アナザーカントリ-」って映画知ってますか?)のシャツブラウスを入江くんに着させる予定なのですが、いつ書くやら私・・・。


Yunさま

一緒に琴子ちゃんのお誕生日を楽しんでいただきありがとうございます。
確かに年の差ができるのはこの時期だけですが、姉さん女房であることは一生変わらないですよね!(笑)だけどどんなイベントも入江くんに絡めて考えたい琴子ちゃん。しかし入江くんは自分のペースで(笑)。だからあんな夢を見てしまったのでしょう。
そうか琴子ちゃんの誕生日の三日前が多田先生の誕生日なのですね。多田先生のおかげで、大げさでなく私の人生にも大きな喜びや感動、楽しみを与えてもらっています。
今年はYunさんも、ぜひイタキス期間を楽しんでもらえたらうれしいです。特に今年はソウ様の10周年でもあり、私の気持ちも例年以上に奮い立っているのではありますが・・・そのわりにはなかなか更新が・・・(T_T)がんばります。また遊びに来てくださいね。


紀子ママさま

こちらこそイタキス期間に早速お話読んでいただき、とてもうれしいです~♪いつもありがとうございます。
そして、ソウ様の10周年の今年のイタキス祭りに参加させていただき、私自身がとても嬉しく思っています。 「君を守るために~」いいですね。そういうイメージで読んでくださったのなら本当に感激☆
いつも年上の琴子ちゃんに、本当にえらっそうな入江くんですが(笑)、どこかその中身は琴子ちゃんのことに関してはへたれなことが多く(^_^;)、そこに琴子ちゃんも気づいてほしいですね。
そして琴子ちゃんが先に逝ってしまったら廃人も同然の入江くんというのを、私どこかで書いたよな~と思ってはいたのですが・・・(本当に最近物忘れひどし!(>_<))「promise~」でした!!わあ~ん、紀子ママさんに覚えてもらっていて本当に超感激!!藤夏先輩~、お元気ですか~?(ここで呼ぶな)
また紀子ママさんにきゅううううんとなってもらえる話、がんばってみたいと思います(*^_^*)


みゆっちさま

読んでいただき、ありがとうございます。
ああ~ん、私はいつもえらっそうではありますが、実は涙腺は非常に弱い方なんです(>_<)みゆっちさんのコメントに、泣けそうになりました。ありがとうございます。
入江くんは、まさに琴子ちゃんに信じてもらい、愛してもらい、道が開けた人間だと思います。もちろん、琴子ちゃんもそうだと思います。互いに支えながら成長していくところが、イタキスの魅力でもありますよね。
本当に私たちも、ご縁あって出会うことができたと思います。可愛い癒し系とみゆっちさんと、あからさまに「悪」な私ですが(笑)、それでもどこか引き合うところがあり・・・書いてて何か笑えてきました(*`▽´*) 今後ともよろしくお願いします!


ねーさんさま

今回も忙しい中読んでいただきありがとうございます。
イタキス祭り、始まりましたね。私は、まだこれしかかけていませんが(汗)、まだまだがんばりたいと思います。琴子ちゃんの誕生日、言葉にはあまり出しませんが、入江くんもしみじみと幸せを感じていると思います。その裏表で、どこか幸せとは反対のことを潜在的に夢に見てしまったのかもしれません。
横で眠る妻に、「愛おしい」って思ったと私も思います!!(同意)それだけで幸せなことですもん。
「生まれてきてくれてありがとう」は、きっと面と向かっては言いにくいでしょうが、心の底から入江くんは思っていることでしょう。
素敵な言葉のコメント、本当にありがとうございました。
ねーさんさんのイタキス祭りも、楽しませていただいています。


emaさま

こちらこそ、全然足跡残せていなくてすみません~m(_ _)mチャットも少しの時間しか滞在できず残念でした。
しかし勝手に合同本は、楽しみにさせていただいています~(*^_^*)投票もしましたよ。
お話読んでいただいていて、うれしいです。
雑用に合間をぬって、もう少しお祭り用のお話も考えたいと思っています。
期間中、emaさんの素敵なイラストも楽しみにしていますね。
by 千夜夢
2014/10/06(月) 13:45 [Edit

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プロフィール

千夜夢

Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
ここは、私の超個人的な妄想話置き場です。

原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
また、ブログ内の全ての文章・いただきものを含む画像等の無断転載・転用を固くお断りします。

まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
よろしくお願いします☆

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