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2010.12.03 *Fri*

Mama ④


久しぶりに「Mama」の続きをUPします。
自分で確認してびっくりしました。4ヶ月も放置していたなんて~~~(>_<)
決して忘れていたわけではないのですが、先に書いてしまいたいものがあってついつい・・・。
もうお忘れの方も多いかと思いますので、下にこれまでのお話を貼っておきます。
よろしかったらまたお付き合い下さい。

「Mama①」
「Mama②」
「Mama③」

このお話は「ホームドラマ」的なものを目指しています♪
ちょっと短めですけど、「ホームドラマ」ってこんな感じだよね~と思いつつ・・・(^^;)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「琴子ちゃんリンゴ食べる?すったら食べられるわよね?」

「あ、はい」


もうすっかり昼も過ぎて、窓の外は夕方を告げるような色を見せだした。
あれから琴子ちゃんの様子は全く変わっていない。
陣痛は5分間隔できているけど、相変わらず子宮口の開きはせいぜい1センチどまりだと助産師さんに言われた。医学的処置で点滴を施され、子宮口を柔らかくするお薬だとかなんとかも試したらしいけど、ほとんど変化はない。
琴子ちゃんの分娩への道のりは、まだまだ遠いものだと思われる。

昼までは、陣痛の間に見せた琴子ちゃんの笑顔に少し救われていた感じもあったけど、さすがにここまでくると琴子ちゃんの顔に笑顔はほとんど見られない。疲労だけが顔に表れているだけだ。
がんばってほしいけど、無理してほしくない。でも無理してほしくないといったら、お産は進まないわけで・・・。
ああ~~もう自分のお産の時よりも、当事者でないせいか、どこか終わりがみえなくて不安で冷静じゃいられない~~~!

・・・・でも、それを琴子ちゃんに悟られてはダメ。それは絶対にダメ。


―コンコン


「はいどうぞ。あら、裕樹!」

「全然連絡ねーし。どうなってんのかと思って、寄ってみたよ」

「裕樹くん、大学終わったの?」

琴子ちゃんが少し身体を起こして、扉口の裕樹を見る。
そういや、家に全然連絡していなかったわ。まだお産になりそうな感じもないし、琴子ちゃんの陣痛は5分感覚であるし。

「ふ~ん・・・。琴子のことだから、大きな声を出したりして周りに迷惑かけてんじゃねーかと思ってたけど、意外と大人しくしてるんだな」

「まあ、なんて言い方!!琴子ちゃんは、模範妊婦よ!とってもすばらしい態度でお産にのぞんでいるんだから!」

そう。本当に琴子ちゃんは泣き言一つ言わずにがんばっているんだから。健気で痛々しいほどよ。
でも裕樹のいつもと変わらぬ憎まれ口に、琴子ちゃんは少しくすっと笑った。これはいいことだわ。
でもすぐに・・・。


「あ・・・また・・・」

少し起こしかけた身体を、ゆっくりとお腹を支えるようにして、琴子ちゃんはベッドへと身体を戻した。その表情は、ぐっと唇を噛みしめてとても苦しそうだ。
また陣痛が始まったことがすぐにわかる。あたしはすりかけたリンゴを置いて、琴子ちゃんの腰へと手を移動させた。

「しっかり呼吸してね。今回もがんばって乗り切りましょう」

「ふーーー」

琴子ちゃんが息を吸って、ゆっくりと息を長目に吐く。
顔はかなり苦痛に満ちているが、琴子ちゃんは本当に優等生だ。母親学級で習ったという呼吸法をしっかりと痛みに負けずに実行している。
その琴子ちゃんに負けないように、あたしももう昼からほとんど感覚もなくなってしまった手で、“がんばって”“少しでも痛みがマシに感じますように”と思いを込めて琴子ちゃんの腰を押し、さする。


「マ、ママ・・・大丈夫なの・・・琴子?」

あたしたちの前で呆然として立ち尽くす裕樹。
こんな陣痛の様子を目の前で見るのも、こんな苦痛に満ちた琴子ちゃんの顔を見るのも、きっと裕樹にとっては初めて経験だと思う。

「裕樹、手を洗って、そのリンゴを全部すってちょうだい。陣痛引いたら琴子ちゃんに食べさせたいから」

「え?リンゴ?」

「ほら早く!」

「う、うん」

実はもう、あたしにはリンゴをする余力がなくって・・・。力のある裕樹にすってもらえると助かる。
裕樹は目の前の陣痛に耐えている琴子ちゃんを見てびっくりしたのか、いつになく素直に手を洗って必死でリンゴをすりはじめた。
裕樹は、ものの30秒くらいでりんごをすりおろした。
そして、琴子ちゃんの陣痛の波も引いていく。


「は~お疲れ様。琴子ちゃん」

「ふーー。お義母さんも。お義母さんが腰を押してくれるから、すごく楽です」

楽なことはないはずなのに、琴子ちゃんは大きく息を吐きながら言ってくれる。

「さあ、この波が去っている間に、水分補給にリンゴのすったものをいただきましょう。裕樹、それ持って来て」

裕樹がすったリンゴの入ったお皿を持って来てくれる。そしてベッドについているテーブルを下ろして置いてくれた。


「裕樹、琴子ちゃんを少し起こしてあげて」

「え?」

「琴子ちゃんはお腹が大きいから、起き上がるのも大変なのよ。だから起こしてあげてちょうだい」

「あ、裕樹くん大丈夫だよ。あたし自分で起きられるよ」

と言いながら、琴子ちゃんは肘をベッドについて“よっこいしょ”という様子で起き上がろうとしていた。

「裕樹!」

あたしがキッと睨むと、裕樹は少し戸惑うような表情をしながらも、起き上がろうとする琴子ちゃんの腰と背中を支えて、ゆっくりと琴子ちゃんの身体を起こしてくれた。

「ありがと」

と少し笑顔を見せて裕樹に声をかける琴子ちゃん。
裕樹は不安定にベッドに座る琴子ちゃんから、手を放していいものかどうかを迷っている様子だ。

ああ~~ん、なんだかとっても素敵な光景だわ~~。
まさに「姉弟愛!!」って感じ~~!!
琴子ちゃんがうちの家に来たときには、裕樹はまだ小学生で、いつも琴子ちゃんに抱っこしてもらっていたくらい小さかったのに(※誇大妄想)、今ではこうして琴子ちゃんのナイトのように傍で仕えることができるなんて~~・・・。


「裕樹、琴子ちゃんにこのリンゴのすったもの食べさせてあげなさい!」

「え?なんでそんなこと」

「あたし一人で食べられますよ」

「ダメよ!琴子ちゃんは次の陣痛までしっかり身体を休ませておかないとダメだから、何もしないでいいの。ほら裕樹!琴子ちゃんに食べさせてあげなさい!」

「ママがすればいいじゃないか」

「あたしも次の陣痛に向けて、今は休憩タイムなの。それとも裕樹が琴子ちゃんの腰をマッサージしてあげる?そんなことお兄ちゃんに知られたら・・・お兄ちゃんは裕樹がどさくさに紛れて琴子ちゃんに触れたと、えらく不愉快に思うことでしょうね?」

と言って、裕樹の方をちらりと見ると、裕樹は生唾をゴクンと飲み込んだような仕草を見せた。

「ママ・・・」

と、情けない声で裕樹がこちらを見る。見たって何も変わらないわよ。
逆らえるものなら、逆らってみなさい裕樹!あたしは一歩も引きませんから!


「はい、おじさん!琴子ちゃんの陣痛が来るまでに、早くリンゴを食べさせてあげて」

と、あたしは遠くを見ている裕樹の手に、強引にスプーンを握らせた。

「ゆ、裕樹くん、ごめんね・・・」

「琴子ちゃん謝らないの!裕樹はお腹の赤ちゃんの唯一のおじさんなんだから、やって当然なの!」

「わかったよ・・・。琴子、こぼすなよな」

裕樹が近くにあったイスに座る。
どうやら腹をくくったようだ。いいわ~、それでこそ入江家の男子よ!!
あ、そのイス・・・それはさっきお兄ちゃんも座った曰く付きのドーナツイス・・・。
ま、いいわ、裕樹にはどんな時に使うイスかこのさい黙っておいてあげましょう。
だって今、とっても良い感じだから~、ふふ~。裕樹がしぶしぶながらも、すったリンゴをスプーンに乗せて、琴子ちゃんの口へと運ぼうとしているんですもの。


「裕樹!琴子ちゃんが後ろに倒れたら大変だから、しっかり背中も支えてあげなさいよ!」

「え・・・」

「ほら、しっかり!!」

裕樹が片手で琴子ちゃんの背中を支える。そして片手でテーブルに置いたすったリンゴの皿から、一口ずつ琴子ちゃんの口へと運ぶ。


はああああ~~~~なんて素敵な光景なんでしょう~~~。


弟が姉のお産に協力して、助け合うこの姿。
昔は姉に抱っこばかりされて甘えんぼうだった幼い弟が(※誇大妄想)、今や姉を敬い支える心優しき青年に成長した(※誇大妄想)軌跡・・・涙がでちゃう・・・。

はっ!カメラ!
この美しい光景をカメラに写さなくては!そういや琴子ちゃんの陣痛記録としての写真を1枚も撮ってないじゃないの!!?
あたしとしたことが、お兄ちゃんがドーナツイスに座ったしょぼいポラロイドしか撮ってないわ!?
カメラ、カメラ・・・この「弟が姉の身体を支えて『あ~ん』をする美しい姉弟愛」の絵をカメラに収めなくっちゃ・・・。

あたしは鞄の中に入れたカメラの中から最適なものを探し出す。
望遠ちゃん、デジカメちゃん、ポラロイドちゃん、一眼レフちゃん、そしてムービーちゃん、この三脚ちゃんはまだ出番ないわね・・・う~んでもどのカメラがこの美しい光景を写すのに最適なのかしら~・・・?



「・・・何やってるんだ?」


「お、お兄ちゃん!!」 (by 裕樹)




**********

私が思いついて書きたかった場面まで、あと二話くらいはかかるでしょうか・・・?(^^;)
久しぶりに再開してはじめは書けるかとちょっと不安でしたが、紀子ママはしっかり勝手に動いてくれました~(*^_^*)

COMMENT

蛇に蛙に大蛇だぁ
           こんにちは
ママも気持ちは お産真っ只中状態みたいで ママが琴子より、アップアップしてるみたい~ 
偶々訪れた裕樹・・・アッ、チャァ~何も言えずに逆らえずに・・・従うノミしか選択なしみたいですねぇ。
蛇に睨まれた蛙のようなぁ・・・逃がしても もらえず・・・逃げられず・・・言われるままですねぇ。

     それにしてもよぉ~もマァ~ えぇ~タイミングで直樹登場ですねぇ。 ニィヒャァ~

 お顔が急に険しくなったようなぁ~。 ママのシャッターチャンスは直樹へ移行するかなぁ・・・ ママも裕樹にも撤収の声が響くかなぁ?ウッシィシィ~。 琴子のお産の心配どころで ないですよねぇ。この状態。
by 吉キチ
2010/12/03(金) 14:13 [Edit
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
by
2010/12/03(金) 18:05 [Edit
管理人のみ閲覧できます
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by
2010/12/03(金) 21:00 [Edit
コメントありがとうございます(*^_^*)
コメレスが遅くなってすみません。
昨日(月曜)は仕事も休みで、この日にコメレスと創作を進めよう♪と思っていたのですが、子どもが熱出して学校休むというハプニング(>_<)
さらに休んだくせに元気だったという・・・(いいことなんですが)、ゆっくりPCに向き合えず、すっかり予定が狂ってしまいました。ぼちぼちがんばっていきたいと思います。
コメント、拍手コメント、拍手、久しぶりのお話にもかかわらずみなさんに反応していただき、とってもうれしかったです♪ありがとうございます(*^_^*)


吉キチさま

おはようございます。ママは自分もすっごくがんばる人ですが、人を使うのもすごく上手い人だと妄想して、裕樹くんを使わせてみました(^^)大学生になっても、裕樹くんはどこかママには頭が上がらない感じですよね・・・(^^;)されるがままにやっているだけなのに、直樹に勘違いされるような光景(笑)。なんで私はこういうパターンが好きなのかな~?と思いつつ(^m^ )
お産も大変、でもこれはホームドラマ風に描いていきたいので、その周りのバタバタもちょいと楽しんでいただけたらうれしいです♪毎度、拍手コメの方にも素敵なコメントありがとうございます。


ぴくさま

だんだん省略されて「ぴく」になってますけど?(笑)
気がついたら四ヶ月も放置していて、書くと宣言したもののこの世界に戻れるかな~?と思っていましたが、書き出したら意外にすぐに戻れたんですよ。やはり紀子ママのイメージは強烈なんですね!そう簡単には忘れませんでした(笑)。
裕樹くん弄り好きなんですね ( ̄m ̄*) コメントに誇大妄想が入っているところや(笑)、私が拾ってほしいと思っているしつこいくらいに出てくるドーナツ枕とか(笑)、しっかりチェックしてくれて、すっごいうれしかったです(*^_^*)ホームドラマを目指しているので、家族はみんな登場して絡めつつお産へとなんとか進めていくようにがんばります♪


匿名さま

「Mama」の再開を待っていただいててありがとうございます♪前に匿名さんからお問い合わせあった時は、「覚えてくださってるんだ~(T_T)」ととってもうれしかったのですが、今回も「琴子と一緒に喜びをわかりあえたら」と言ってくださりまたまたじ~んとさせていただきました(T_T)出産を軸にお話は動いてますが、それ以外の入江家のメンバーも総出演させていきますので、ぜひ最後まで見守っていただけたらうれしいです(*^_^*)


拍手コメントありがとうございます(*^_^*)


TOMさま

おはようございます。ほのぼのホームドラマ、お好きですか~?うれしいです。これは①をUPする時から、みなさんに飽きられそうだな~と消極的な感じだったのですが、こういうお話もTOMさんをはじめしっかり読んでくださっている方が多く、とっても私もうれしく思っています。そして、やる気になってきます!!(笑)
もう本当に紀子ママは真剣なシーンでもどこか「それって正解?」的な言動が多く、でもどこか憎めない、いつでもどこでも全力投球的なキャラと思い込んで描いてます。こんな姑さんはなかなかいないでしょうね・・・(笑)。理想だけど傍にいるとかなり・・・(笑)。でも根底には間違いない琴子への「愛情」が感じられるところが紀子ママ人気の理由でもありますよね☆
そしてホームドラマなので、入江家の面々は登場してくるわけですが、やはり裕樹の役割はこれ ( ̄m ̄*) 大学生になってちょっと青年になった裕樹くんを入江くんはどう見ているのでしょうね?そのあたり⑤の方のコメレスでも解説(?)させていただきたいです(笑)


まあちさま

もう何がこのコメント驚いたかというと、日にちたって申し訳ないですが、「先程・・・」と書かれた事実!先程って、大丈夫なんですか~??この師走にまあちさん・・・でも、コメント読む限りが非常にお元気そうで、ちょいと安心ではありますが・・・(^^;)もう今年はゆっくりと師走をお過ごしください。ええ、創作を読みながらお茶でも飲みながら(*`▽´*) お大事になさってください。
・・・あ、お話に触れていませんでした。今回裕樹くんも登場して、紀子ママもかっとばしております。愛すべき入江家のみなさんと共にあとはお産までがんばって話を続けていきたいと思います♪


ラブ入琴さま

なんとかかなりのブランクをおいてですが、お話を再開させました~♪ラブ入琴さんが、しっかりお話を覚えてくださっていて、本当にうれしかったです☆ありがとうございます。何かすごい盛り上がりがあるお話ではありませんが、これからも入江家の幸せホームドラマを楽しんでいただけたらうれしいです(*^_^*)
by chan-BB
2010/12/07(火) 06:40 [Edit

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こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
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