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2010.10.13 *Wed*

The second anniversary of marriage

itakiss2010

現在「イタKISS期間2010」の真っ最中ですので、この期間中にUPする作品(キリリクなどの私のブログ固有の作品はのぞく)には上記のバナーを使わせていただき、盛り上げたいと思います♪(※期間は終了致しました)

ちょっと久しぶりに「スキマ」話を書いてみました。
最近、騒がしい系の話をよく書いていたので、今回は少しは落ち着いた感じに書くことを意識しましたが、書き手が書き手だからどうかな・・・(^_^;)

ちょっと長めですので、お時間ある時に読んでやってください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「これからもよろしくな奥さん」


直樹がそう言ってどちらからともなくかわしたキスは、安物の缶コーヒーの味がした―。


今日は直樹と琴子の結婚二周年にあたる日。
それにもかかわらず、今日は理美の切迫流産騒ぎもあり、紀子が盛大に用意していた「結婚二周年パーティ」にも主役達でありながら、結局二人は会場に行くことができなかった。

そして結婚二周年に二人が乾杯をかわした場所は、夜風が身にしみいる季節にもかかわらず野外。
そして乾杯の杯は、缶コーヒーだった。
それでも琴子の心は、とても温かかった。
突然決まったあの結婚から二年。
直樹と夫婦になって二年。
自分たちだけで築いた道が二年になったという事実だけで、傍に直樹がいるというだけで、何のお祝いがなくても琴子はとても幸せを感じていた。


「・・・ふふ」

「なに?」

キスを交わした唇が、少し離れる瞬間に琴子は笑う。

「だって、こんな外でキスってめったとないから。なんか、恥ずかしいようなうれしいような。やっぱり今日は二周年だな~って」

「ふっ、そんなもの?」

「そんなもんだよ!なんでもうれしいのかもしれないけど」

目を大きく見開いて満足そうに笑う琴子を見て、直樹もつられて少し笑った。
本当に琴子にとったら、なんでもうれしいに違いない。
たとえ二周年のお祝いができなくても、直樹と居られるだけでうれしいに違いないことは、直樹にもしっかりとわかっていた。
そしてそんな琴子を、今日はいつになく愛しく感じていた。


「寒くなってきたよな。そろそろ行くか」

直樹は立ち上がった。

「へ?どこに?」

「大日本ホテル」

と答えると、直樹は琴子の顔を覗き込んでにやりと笑った。

「えーーー、もうこの時間じゃみんな帰ってるよ!?今から行ったって間に合わないって、さっき入江くんが」

「だから行くんだ」

「へ?」

きょとんと大きな瞳をまん丸にして、琴子が直樹を見上げる。
その琴子の腕をとって軽く引っ張り上げると、琴子はまるでロボットのようにカチンと無造作に立ち上がった。


「もうみんな帰っただろうから、ホテルに行くんだ。今日これから家に帰って、おふくろの小言は聞きたくねーしな。それに今日はきっとおふくろがホテルにおれたちの部屋まで取っていたはずだ」

「そう言えばお義母さん、そんなこと・・・」

琴子はここ最近理美の妊娠結婚騒ぎのことで頭がいっぱいだったが、かすかに紀子が「琴子ちゃん~、結婚記念パーティの日は、ホテルに部屋も取っているからね~」と言っていたことを思い出した。


「ほらだから、行くぞ!おれ、今日めちゃくちゃ疲れているんだ」

「い、い、入江くんと二人でホテルに泊まるの・・・?///」

思いがけない事態に琴子は顔を赤らめて、ツーンと目頭が熱くなったのか少し潤んだ目で直樹を見た。
その目は、間違いなく二人っきりで過ごせる結婚二周年のロマンチックな夜を期待している乙女の目だ。

「・・・悪いけど、おまえの期待しているようなことはないからな」

先に釘を差しておかなくては、どんなに妄想が爆走して琴子の期待が高まることかと直樹は思った。

「そ、そんなあたし、期待だなんて・・・///」

手をぶんぶんと振って遠慮気味に言いながらも、琴子の頭の中ではホテルの部屋で過ごす結婚二周年のスイートな夜がすでにいろいろ浮かんでいる。

「今日のおれの状況を考えてくれ。おれは今日、石川を抱きかかえて大学の屋上から病院まで運んだんだぞ!さすがにおれの身体も全身で悲鳴を上げている。はっきり言って、おまえを抱くことは今夜はないからな。ホテルに着いたらおれは、速攻シャワー浴びて眠るから」

「あ・・・あ・・・うん・・・」

浮かび出したスイートな妄想が、直樹のこの言葉で全てシャットダウンされた。
でも仕方がない。
今日の直樹の労力を考えたら、むしろ早く休ませてあげたいとさえ琴子は思った。


「腕、痛い?」

琴子はそっと指で直樹の腕に触れてみる。

「肩から腕まで鉛みたいだ。ちょっと全身熱持ってる感じだし。多分、明日になったら腕あがんねーだろうな」

「そうだよね・・・大変だったよね・・・」

今日必死で理美を抱きかかえて、息を上げて病院まで運んだ直樹をもう一度思い出し、琴子はゆっくりと直樹の腕をさすった。

「ほら行くぞ!寒くなってきたし」

「うん」



・・・・・・・・・・・・・・・



大日本ホテルに着くと、もう直樹や琴子の知る顔の人は誰もいなかった。
主役なしの「結婚二周年パーティー」がどのように行われたのかを考えると、それを取り仕切っていた紀子のことを考えると、緊急事態があったとはいえ琴子は少し胸が痛んだ。
しかし、直樹がフロントで部屋の確認をして、しっかりジュニアスイートに部屋が予約されていてキャンセルもされていないことを知ると、琴子はぱっと顔を輝かせた。


「やったね!入江くん!」

うれしさのあまりに、琴子は思わず直樹の腕に飛びつく。

「っつぅ!」

「あ、あ、ごめん・・・」

慌てて身体を離す琴子に、直樹は“学習しないやつ!”とばかりにきつく睨んだ。
そしてキーをもらうと、二人はエレベーターで部屋に向かった。




「わ~~~~~、夜景きれい~~」

部屋に着くなり、カーテンを全開して外を見る琴子。

「や~~~ん、ベッドが家のベッドより大きい」

ベッドでポンポン跳ねる琴子。

「見て見て!部屋もさすがにジュニアスイートだけあって、あたしたちの部屋よりもずっと大きいよね」

そう言いながら、部屋の端から端まで走り出す琴子。


「好きに探索しててくれよ。おれはシャワー浴びてくるから」

そんな琴子の興奮とは違い、直樹は周りを特に見ることもなく冷静に話す。
そしてすでに直樹は、上着を脱いでシャワー体制へと入っていた。

「なんか入江くんって、ホント感動ないよね」

琴子が少しつまんなそうに、そう呟く。

「じゃあ、一緒に風呂入るか?来いよ」

直樹がわざとくいっと指で琴子を誘う。


「・・・いい・・・それはいい・・・///」

普段同居で直樹と一緒に風呂に入る習慣のない琴子は、直樹の予想通りここでもやはり恥ずかしがって断った。
そして想定内の琴子の少し恥ずかしがって赤くなっている顔に、直樹は気づかれないくらいくすっと小さく笑うと、そのまま一人でシャワー室に入って行った。




直樹はシャワーを浴びた後、バスロープだけで身体を包み、髪をタオルで拭きながら部屋に戻ってきた。
すると、部屋の照明が先ほどよりワントーン暗くなっていて、そしてある箇所だけがぼうっと明るく光を発していた。


「・・・なんだそれは?」

「メモリアルキャンドルだよ。あたしたちの結婚式の」

琴子が背後に立つ直樹を振り返りながら言う。
その琴子の顔は、キャンドルのライトで照らされてとても赤く見えた。

「入江くんがシャワー浴びている時に、ホテルの人が持って来てくれたの。お義母さんからのことづてなんだって。お義母さん、家からこのキャンドル持って来てくれてたのね」

そう言う琴子の顔は、やはりキャンドルに照らされて赤いが、さきほどの部屋に入ったばかりの慌ただしさと比べると、すごく落ち着いて穏やかに見えた。


「なんかでかいよな、このキャンドル」

「知ってた?これって特注なんだよ。ほらキャンドルの年数のところ見て」

「年数?」

直樹はまだ髪を拭きながらも、キャンドルに顔を近づけてキャンドルに刻まれている数字を確認する。

「普通は結婚25年目までの数字しか刻まれていないらしいけど、あたしたちのキャンドルは、ほら!結婚50年目までの数字が刻まれているの」

「ふーん」

琴子はうれしそうに刻まれた数字を指さしたが、直樹は特に関心もなさそうに、その数字を見た。
どおりでやたらとでかいキャンドルだと思ったはずだと、これに納得しながら。


「ねえ入江くん、あたしたちこの結婚50周年の時も、二人一緒にこのキャンドル見ているかな?」

テーブルの上に置かれたキャンドルを、その後ろにソファがあるにもかかわらず琴子はその間の床に膝をついて座り、ほおづえをついて眺めている。
直樹はその琴子の後ろのソファに座って、琴子の話に耳を傾けた。


「結婚50周年ってすごいよね。想像もつかない。だってあたしたちまだ2年なんだもん。ほら、こんなにまだまだ上の方だよ」

と言いながら、琴子はキャンドルの上部に記されている「2」の数字を指さした。

「反対に50周年って、こんなに下だよ。結婚50周年ってすごいよね・・・。あたしと入江くんが結婚して50周年も迎えることができるのかと想像しただけで・・・」

「想像しただけで何?」

直樹はソファから身体を伸ばして、前に座る琴子の顔を覗き込んだ。

「想像できない・・・イメージできない・・・」

「なんだよ、それ?」

「結婚50周年の時も、入江くんがあたしのことを好きで一緒にいてくれるのかがちょっと自信ない・・・」

「はあ?」

そして、キャンドルのライトに照らされて赤くなった琴子の顔に、少し光るものを見つけて、直樹は琴子が本気でこんなことを思っているのだと気づいた。
いつも「好きだ好きだ」と全力で直樹に愛をぶつけてくるポジティブな琴子なのに、一方でどこか自分に自信がなく、直樹の愛情をネガティブに捉える琴子がいることも、日頃から直樹は感じていた。


―これって、おれが悪いのか?

「好きだ」と言葉にだしてやればそれで琴子は安心するのかもしれない。
でも、そんな簡単なことで全てが解決するわけでもないと直樹は思う。


「琴子」

「ん?」

少し潤んだ目で琴子は振り返った。

「そんなこと思うのは、まだおれたちが『2』の数字しか刻んでいないからじゃないか?」

「え?」

「まだたったの『2』しか刻んでいないから、まだまだわからないことが多いような気がする。そんないっきに50周年を考える前に、もっと『5』があって『10』があって『20』があって・・・、その節々でいろんなことを二人で刻んでいくことを想像したらどうだ?」

「5年・・・10年・・・」

「50周年はいっきにやってくるのではなく、本当に毎年毎年の積み重ねだと思うけど?」

「そ、それって、どの年にも入江くんはあたしと一緒にいるってことだよね!?」


急に琴子の声が大きくなって、さっきまで涙目だったくせに今は期待に満ちた目で直樹を見る。
この琴子の気持ちの切り替えの早さ。単純さ。
そして琴子のポジティブな面を自分が引き出すことができたことに、直樹は満足そうな笑みをもらした。

そして直樹はソファから身体を落とすと、跪いたままぱくぱくとそのあとに何か言葉を繋げようとしている琴子の唇に、自分の唇を重ねた―。


「あ///」

小さく声をあげて、琴子はそのまま目を瞑った。
目を瞑っても、どこか瞼の裏にはキャンドルの赤い灯の色が焼き付いていて、琴子はキスをしながらもその色の如く、燃えるような熱い気持ちをどこか抑えられなかった。
そしていつになく、直樹のキスのリズムに合わせて自らの唇と舌を動かした。
二人のキスは、さっき野外で交わしたコーヒー味のほろ苦いキスとは違い、今は次第に甘さも麻痺をして、ただただ熱ばかりを感じるキスに変わってきている。

そして気が付くと、直樹の唇は琴子の唇を離れて、琴子の耳を甘噛みしはじめていた。
さらに直樹の大きな手が、すっっぽりと琴子の胸の膨らみを覆っていることに気づく。


「ちょちょちょ・・・///ちょっと入江くん・・・///」

耳を甘噛みされながら、思わず顔を反りながら琴子は言う。

「なに?」

耳元で直樹の囁くような声が聞こえて、思わず琴子はごくんと生唾を飲み込んでしまった。

「だって今日は何もしないって・・・入江くん疲れてるって///」

「おまえが結婚50周年とか言い出すから」

「な、なに?それがなに?」

「おれ、さすがに結婚50周年の時もおまえを抱く気力や体力があるとは思えないから、若い今のうちには無理してでも抱いておこうかと」

「えええええーーー!!?///」

直樹がそんなことを言い出すとは思わず、琴子はさらに顔を反って絶叫してしまった。
それを見て、直樹が想定内のようにくすっと笑う。


「なんだよ?嫌なのかよ?せっかくおれがやる気だしたのに」

「だってだって・・・ずるいよ!」

「何が?」

「だって入江くんはシャワー浴びてるのに、あたしまだ浴びてないから・・・///」

琴子のこの答えに「結局は『嫌』じゃないんだ」と思うと、直樹はやたらと笑えてきた。

「おまえがさっき一緒に入らないからだろ」

そう言うともっとからかってやりたくなり、直樹はさらに琴子の耳を甘噛みして手を動かした。

「やだやだやだん~~。あたしもシャワー浴びる、あたしにもシャワー浴びさせて~~」

「ぷっ!」

琴子のこの大胆極まりない発言に、直樹は噴き出してしまう。
拒否するという姿勢が全くなく、琴子がシャワーを浴びたらやる気だと思うと、本当に直樹は笑えてきた。
琴子は直樹がなぜに噴き出したのかがわからず、きょとんとその様子を見ていた。


「だったら早くシャワー浴びてこいよ!遅かったら、おれマジ寝てしまってるからな!」

笑いを堪えながらなおも琴子を試すように直樹が言う。

「う、うん、わかった!」

琴子はその直樹の期待にいっぱい応えて、勢いよく立ち上がった。
直樹はまた下を向いて、小さく笑った。


「入江くん」

立ち上がったはいいが、琴子が全くシャワーに向かう気配がなくおかしいと思った矢先に、頭の上から琴子に声をかけられた。
直樹は顔を上げる。

「なに?シャワー行かねーの?」

その直樹の言葉を聞いて、琴子はすくっと両手を前に突き出した。



「抱っこ。せっかくの記念日だし、シャワー室までお姫様抱っこしていってほしい・・・ダメ?///」

キャンドルの灯のせいか琴子そのものの色かわからないが、琴子の顔はぐらりと赤く見えた。


「おまえ・・・。おれがどういう状態かさっきからわかってんだろ?」

「わかってるよ!入江くんがすごく肉体疲労しているって・・・。でもシャワー室まで数メートルだし、それも無理かな・・・?」

「なんで?なんでそんなこというんだ!?」

いつも直樹のことを最優先に考える琴子が、なぜにこんな過酷なことを言い出すのか直樹にもわからなかった。

「だって・・・。昼間はもう夢中で全く何も思っていなかったけど・・・。入江くんが理美をお姫様抱っこして、入江くんの肉体疲労が理美に由来していると思ったら・・・今日は結婚記念日だし、最後はあたしの重みで入江くんの身体に刻んでほしいかなって・・・。それに、結婚記念日なのに入江くんが、あたし以外の人をお姫様抱っこしたってのが緊急事態だったとはいえ、今となってはなんとなくもやもやと・・・」

もじもじと指同士を絡ませながら、琴子は直樹を見下ろして本心を語った。


―こんな想定外のことを言われるとは・・・

直樹は思いもよらぬ琴子の告白に、しばし唖然としていた。
でもこんな突拍子もない発想をするのは、まさに琴子らしいものでもあった。



「きゃあああ///」

直樹は勢いよく立ち上がると、その勢いで急に琴子を抱き上げた。
それは琴子のいう“お姫様抱っこ”という形。

「い、入江くん、腕、大丈夫なの?///」

「おまえおれにお願いしておいて、その質問はねーだろ!」

「入江くん!!///」

琴子は直樹を気遣って小さくだが、直樹の胸に顔を埋めて“うれしい”という喜びを表した。

「腕の感覚ねーし。いつ落とすかわかんねーから、しっかりしがみついてろよ」

「う、うん!!///」

琴子が直樹の首にしっかりと腕を回すのを確認すると、直樹はゆっくりとシャワー室まで歩き出した。

「入江くん、うれしい!!キスしてもいい?」

「・・・お好きに」

ちらっと少し不機嫌そうな顔をして琴子の方に視線を向けると、琴子が直樹の頬にちゅっと小さくキスをしてきた。
それはまるで昼間に理美を抱き上げた時とは絶対に違うシチュエーションだと、誇示するかのようにも思えた。


「ほら、下ろすぞ」

ソファからシャワー室までほんの数メートル。
あっという間に到着すると、直樹はゆっくりと琴子を床に下ろした。

「ありがとう、入江くん!もう最高に忘れられない記念日になったよ!!///」

跳ね上がるように喜ぶ琴子を見て、直樹も腕の痛みが遠ざかるような気がした。
琴子は直樹にお姫様抱っこをされて、もうこれで今日の結婚記念日は大満足という顔をしている。

それを見て直樹は、思わずいたずら心に火が付いた―。


「なんかおれまた疲れたから、もう一回湯に浸かるわ」

そう言うと、直樹はするりとバスロープを脱いで下に落とした。

「きゃああ///」

いきなり直樹の裸体が現れ、思わず顔を覆う琴子。

「おまえもさっさとシャワー浴びねーと、おれ寝てしまうからな。そしたら今日の記念日もここで終わりだ」

そう宣言すると、直樹は一人シャワー室へと入って行ってしまった。



パタン―。



思わぬ事態に、シャワー室の前で呆然と立ち尽くす琴子。


―これって、これって・・・

普段は難しいことは考えられない頭を巡らして、事の次第を整理する琴子。
このあとロマンチックな結婚記念日を続けるには、琴子もこのドアを開けて入って行くしか選択肢はないように思われた。
恥ずかしい!その気持ちが一番に琴子の頭の中を巡る。
でもあれだけの肉体疲労をしていながらも、琴子の要求をのんでくれた、琴子の希望を叶えてくれた直樹に、自分も意を決するしかないと思いだした・・・。


「んもう!やけくそ///」

小さく一人でそう呟くと、琴子は目を瞑って自分の衣服に手をかけた。
そして全部脱ぎ終えると、近くにあったバスタオルで身体を包んだ。


―ああ~~ん、でもなんかこんな明るくてやっぱ恥ずかしい~~///

まだ躊躇しながら、明るいシャワー室の前で軽く地団駄踏むと、ふと琴子の目に部屋のキャンドルの灯が目に入った。


―そうだ!




「おわっ!琴子電気消すなよ!」

いきなりシャワー室の電気が全部消されて、中から直樹の怒声が聞こえてきた。

「ごめん。すぐに明るくなるからじっとしてて」


そう声だけ掛けると、琴子はキャンドルを持ってそっとシャワー室のドアを開けた。
きっとロマンチックな結婚記念日の夜になることを期待して。




パタン―。






**********

夫婦にも多少のギブアンドテイクがあってもいいでしょう(笑)。
まだまだ結婚二周年のイリコトには、この先に本当にいろんなことがまっていることだと思います。
すでに原作からわかっていることだけでも、この先には「東京」と「神戸」での遠距離生活も経験しますし・・・。
本当にいろんなことがあるけれど、きっとどんなことも二人で乗り越えていってくれるんですよね。

そして今回の話は、こんな小さなやり取りでも二人の思い出と積み重ねの一部になってくれたらいいな~と思いながら書いてみました。
ちなみにこの続きはありません(^^;)

COMMENT

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2010/10/13(水) 18:19 [Edit
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2010/10/13(水) 22:52 [Edit
こんばんは!
「イタKISS期間2010」作品、ありがとうございます~!!

なんだか、今回のお話は、今後の二人の長い人生を思わせる盛りだくさんな思いでいっぱいなステキなお話でしたね~♪
二人のお互いに対する愛が満ち溢れていました。

「『5』があって『10』があって『20』があって・・・」という入江くんの言葉、すごくうれしい言葉ですね!
でも、『5』になっても『10』になっても『50』になっても、入江くんの隣で、入江くんの言葉によって満面の笑みを入江くんに向ける琴子は変わらないんじゃないかなぁって思いました。
徐々に積み重ねていくこともあるけれど、二人にとってずっと変わらないものも既に出来上がっている気がしました!

そしてそして…お姫様だっこ~!!!
琴子のお願いって、本当に「なんでだ?」なんですが、でも入江くんを動かすだけのなぜだかわからない説得力のある理由なんですよね!!
駄々をこねているようでいて、妙に筋が通っていて入江くんが思わず動いてしまったのがわかります!
不機嫌な入江くんの横顔に「キスしていい?」といってキスする琴子かわいすぎます!!
入江くんも不機嫌そうだけど、不機嫌ながらも結局は優しい夫、ということで、それがまたこのシーンにぴったりですね!!

最後はこ~んなかわいすぎる琴子への入江くんのちょっとした仕返しかな。
もう入江くんは琴子から目がはなせなくて、どうしようもない仕返し♪

ホント、盛りだくさんで今夜はおなかいっぱいです☆
ありがとうございました~!!
by rinnn
2010/10/13(水) 23:28 [Edit
良いですね
入江くん優しいですね。疲れてても、琴子がお願いしたらお姫様抱っこもしてあげるなんて羨ましい。キスしていい?って聞く琴子が可愛いですねしかもほっぺだし可愛いなぁ。
by 24いちこ
2010/10/14(木) 00:06 [Edit
してやったりかな?
こんにちは
 イタキス2010・・・今後も楽しみにお待ちしております。 

 疲れも、ぶっ飛ぶよぉ~なぁ・・・琴子のお誘い・・・に聞こえた直樹・・・ウンウンン
なんだかんだ文句たれたって、そこに愛があるから 琴子の事きちんと考えて 心静めてあげてから、叶えてあげるんだよねぇ・・・。  でもでも、分かっていてもさぁ~

 直樹のイタズラ心に灯火が灯り琴子を困らせるんだけど・・・ まぁ夫婦だし良いっか?
ウッシィシィ~ニコッ  灯火の素は琴子だしねぇ。 その気になったのって琴子が実は先だったのかなぁ・・・? 天然?思惑通り?謎だぁ~。    お話し読んで・・・続きは・・・と加工と思ってたら最後にこのお話しに続きはありませんに グスゥン グスゥン 。次のお話しも楽しみにお待ちしてます。
by 吉キチ
2010/10/14(木) 09:15 [Edit
コメントありがとうございます(*^_^*)
ぴくもんさま

は~い、結婚記念日。原作でしっかり描かれているのは、ここが一番かな?っと。あんな屋上から病院まで理美を抱っこして運んだスーパーマンみたいな入江くんの体力に、かなり男らしさを感じてしまってきゅう~んとしてしまった私であります。なので、ここまで体力使ったら、もうあとは倒れるまで使い切ってくれと!(笑)そんな思いを込めて、琴子までお姫様抱っこさせてしまいました(^m^ )キャンドルとか他にもちょっと詰め込みすぎて、ごちゃごちゃになっちゃったな~とか思いつつ、なんとか無理矢理一話でまとめちゃいました♪
まだまだ他にも妄想点はあると思いますよ~~ふふふ、ぜひぴくもんさんバージョンの2周年も読んでみたいです~~♪あ、この続きでもいいですよ?(爆!)いきなり風呂場から・・・。楽しみに待ってま~す(^^)/(あれ?こんなの書いちゃったらみなさん、変な期待する?笑)


わさこさま

わ~来ていただいてありがとうございます~。私も日参しておりますよ( ̄m ̄*) ムフフ
二回目の結婚記念日にきゅんきゅんしていただき、ありがとうございます。
まだまだ新婚の域のイリコト。こんな甘い夜もあっていいですよね~。わさこさんも、この日は紀子ママがホテルを予約と妄想されていましたか!紀子ママなら、あのパーティの後ではこれは絶対してそうですもんね♪そしてお姫様抱っこしたまま、琴子にキスされた入江くんは内心デレデレだったと(笑)ハイ、これは間違いなく私もデレ江くんだったと思います!!
キャンドルの謎・・・(笑)。私もちょっと思ってました。一年目は灯したのか?とか。どのくらい燃やして一年減るんだ!とか、あとこんなでかいキャンドルって火も大きくて、こんなホテルの部屋で消防法的に大丈夫なのか?風呂に持ち込んで、火災報知器が作動しないのか?な~んて!!(笑)創作するって、こんなことまで創作しちゃうんですかね・・・私たち(^^;)

そしてついでがあればぜひお伝えしようと思っていたのですが、こんなところでついでを書いちゃってすみません。メールするほどでもないと思ってて。
わさこさんところで携帯からコメントして、途中切れていたとの件。多分絵文字の途中で切れていたと思うのですが?そうですかね?実は何度確認しても、なぜか絵文字の途中で切れてて・・・もういいや!ってそのまま送っちゃったんです(>_<)なので続きは特になかったと・・・すみません!変なことしちゃって!
おバカな私ですが、またこれからもぜひ遊んでやってください~~(>_<)よろしくお願いします。


rinnnさま

はい~、やっとこの「イタKISS期間」の作品を一つ仕上げました~♪
一番に思いついたのが、この結婚二周年のお話だったんです。原作でもわりとしっかりと描かれている数少ない結婚記念日のお話なんで、それに無理矢理こんな夜を書き足してみました。
rinnnさんの積み重ねていくこともあるけど、ずっと変わらないものもあるってところ!!もう、めちゃくちゃ感動的でした!!わかります。まだまだ若い未熟な夫婦だけど、この時からずっとある、この時にこそある感情や思い!それもずっとずっと年を重ねても、イリコトには持ち続けてほしいと思います。わ~~~、積み重ねもするし、しかもずっと持ち続けることもできるし・・・ホント、素敵です☆
お姫様抱っこは、疲れた入江くんにもしっかり琴子への気持ちからサービスしてほしくって(^m^ )ついつい描いてしまいました。琴子をかわいく感じてもらえてうれしいです。
このお話、自分でも書いていて、かなりエピ詰め込みすぎ・・・と思っていたんですよ。でも、盛りだくさんといいようにとってもらえて、楽しんでいただけたようで、私もおなかいっぱいです。ありがとうございました(*^-^*)


24いちこさま

入江くん、言葉はちょっと荒いですけど、優しいところが伝わってうれしいです(*^_^*)お姫様抱っこでキッスという、まだまだかわいい新婚っぽい二人を捉えていただいて、私もほんわかうれしくなりました。ありがとうございました。


吉キチさま

10月の半ばになってしまいましたが、なんとか一作は「イタKISS期間」にUPすることができて、私もうれしいです。
とっても疲れていただろう直樹ですが、かわいい琴子の天然のお誘いに、自らのってしまったって感じですかね~(^m^ )紀子ママの計らいで、キャンドルまで持ち込まれて、しんみり二人の将来を琴子に語られたら・・・あまり記念日とかを気にしない直樹でも、いやずと結婚記念日を意識するしかなくなりますもんね♪私もこの記念日に、またまた吉キチさんのウッシィシィ~ニコッ が聞けたので、大満足です。ありがとうございます。
続きは・・・、私が描いたら多分イメージ壊しちゃうので、みなさまの妄想で補っていただきたいです~☆ 


拍手コメントありがとうございます(*^_^*)


紀子ママさま

おとなしい話だと思ったら、それほどれもなくてむしろ嬉しかったと?(笑)きゃーなんか、うれしいです☆それほどおとなしくしなくてもいいのかと思ったら、変に嬉しかったりしますぅ( ̄m ̄*) 50年目の結婚記念日って、本当に遠いような気がしますよね。でも、入江くんは絶対にその年まで、一年一年を琴子としっかり過ごそう思っていることを汲み取っていただけたなら、とってもうれしいです♪そうそう、台キスではお部屋にお風呂がありましたよね。原作ではどうなんだろうと変に調べたことがあります(笑)結果、結婚してからも外から髪を拭きながら戻ってくる直樹の描写があって、風呂は部屋の外と判明させたこともあります(笑)。そして台キスの二周年は観覧車で甘エロでしたよね( ̄m ̄*) 久々にそのシーンが見たくって、思わずMV集(PCに取り込んでいる)を見ちゃいました。ありがとうございます☆


くーこさま

この日はまさに「くーこさんDAY」☆朝から夜まで、コメントいただきありがとうございました(*^_^*)もう何が笑ったって!何が同意したかって!どんなに疲れていても、入江くんがこんな日に何もしないで寝ちゃうなんてあり得ないって!!(笑)そう、こんな日はいつもよりしっかりしてもらわないとね?(笑)ホント、入江くんじゃありません!!そしてしっかりそれにのってくれる琴子がいて~ふふふ~二人は幸せなんですよね~~(^m^ )非常に同意しました!ありがとうございます。
by chan-BB
2010/10/15(金) 14:11 [Edit
おいしいところで
こんにちは。
なんておいしいところで終わってしまったんでしょうか。でも、二人のラブラブっぷりに顔がほころんでしまいました。
そして、緊急事態とはいえ、上から下まで理美を抱っこして下りた入江くんの腕力に感激。そりゃ琴子だってしてもらいたいよね~。
あ、うちのウエディングキャンドル、花火のときに使い切ってしまいました。あれ、ろうそく大きくて使いやすいんですよw
by ソウ
2010/10/15(金) 15:05 [Edit
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by
2010/10/15(金) 19:20 [Edit
コメントありがとうございます(*^_^*)
ソウさま

こんばんは。この度は「イタKISS期間2010」に参加させていただき、本当にありがとうございます。しかもバナーをアピールにしっかり使わせていただき、好き勝手書いてしまっているという私・・・本当に寛容に対処していただいて、感謝しますm(_ _)m
原作では思いがけなく、理美を病院まで抱えて運ぶという男力を発揮した入江くん。そこに注目して、なぜかどさくさにまぎれて琴子までお姫様抱っこさせてみました( ̄m ̄*) 続きはぜひ、妄想で補っていただきたいです~☆私が描くと、きっと例のごとくずれた展開みせちゃいそうなので(^^;)
この話のために、私もメモリアルキャンドルがどんなだったか出してこようとしたんですよ。そしたら完全に私は紛失しておりました。あんなでかいものを!こんなことなら、私も花火に使っておくべきだったと・・・(笑)。


藤夏さま

こんばんは。ありがとうございます~読み応えありましたか~?って、多分長かったのと、エピが多すぎてくらくらしちゃったのでは・・・(^^;)なんて(笑)
原作の缶コーヒーでの二周年の乾杯はいいですよね~(*^_^*)すっごく二人らしい絵だなっていつも思ってました。そして私は、さりげなく結婚二周年なのに、理美を抱っこして運んでいる入江くんにも注目していました(笑)。結婚記念日なのに、緊急時といえども琴子以外を抱っこは、なんとかならないものかと・・・( ̄m ̄*) それでこんな展開にしちゃったんですね。琴子よりも私の心の方がドロドロしていたという・・・。
この二周年を迎えるまで、本当にすでにこの二人にはいろいろありましたよね~例の「直樹嫉妬事件」は特に二人の仲をかなりぎくしゃくさせましたし。でも、あれがあったからさらに二人の仲も絆も高まったし♪そういう成長していく二人を見ることができるから、イタキスっていいですよね~~~♪藤夏さんは、いつもいっぱい頭の中に原作の場面がはいっておられるから、すごいです~~(*^_^*)


拍手コメントありがとうございます(*^_^*)


まあちさま

こんばんは。「これからもよろしくな 奥さん」の入江くんのセリフ、いいですよね~~(*^_^*)思わず冒頭から使わせてもらいました☆そしてまたまたなんだか、やたらとコメントに笑わせていただきました。あとがきの最後の一文は、あはははは、言われてみれば?的な?(笑)もしかして、読みたかったですか?(爆)さらに「おれやる気出したのに」ってそこだけ拾われたら!!めちゃ怪しい!!(笑)確かに、それは例の三部作の続きみたいな展開じゃないですか、変なところ読み過ぎですよ!でも、とっても楽しくてうれしかったです。ふふふ、ありがとうございます~♪
by chan-BB
2010/10/16(土) 23:05 [Edit
拍手コメントありがとうございます(*^_^*)
RuRuさま

甘アマラブラブの結婚二周年の二人でした~(*^_^*)確かに、この二人は恋人期間がほとんどなかったために、結婚してから恋愛もスタートしちゃったって感じですものね。そして若い!だから結婚してからも、恋愛している感じが、なんともかわいくてたまんないですよね♪RuRuさんもキャンドル行方不明ですか?(笑)これって、なかなか毎年灯している人は少ないかもしれないですよね(^^;)イリコトは、50年後もいい夫婦でいてくれることと思います♪
by chan-BB
2010/10/19(火) 16:41 [Edit

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千夜夢

Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
ここは、私の超個人的な妄想話置き場です。

原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
また、ブログ内の全ての文章・いただきものを含む画像等の無断転載・転用を固くお断りします。

まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
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