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2009.12.10 *Thu*

SWEET SUGAR ROOM ①


タイトルの通り、少し甘いです。
甘めが苦手な方はスルーしてください。

――――――「琴子がいるから、ここで寝る」



新婚旅行から帰ってきたら、いつの間にか家が改造されていた。
前々から計画されていた直樹と琴子の部屋も、インテリア、調度品もしっかり揃い、この短期間でよくぞここまでできあがったものかと感心させられるものだった。
紀子によってコーディネートされたこの部屋は、まさに砂糖菓子のような部屋。
フリル、レース、花柄。
これらが、多様に使われた部屋に、二人のベッドは天蓋こそないものの、パイプでできたいわゆる「お姫様ベッド」というもの。

まるでここは、外国のお城の中の一室のようだ。


「わあ。素敵です。おばさ・・・、お義母さん!!」
琴子は目をキラキラと輝かせて、これからの直樹との生活をこの部屋を通して想像する。

「おふくろ・・・・」
絞り出すような直樹の低い声が、部屋に響く・・・・・・。
しかし、この完璧に少女趣味に造られた部屋を前にして、どこをどう抵抗していいか、直樹には考えられなかった・・・。



夜になり、新婚旅行の荷物をおおまかに整理して、なんとか目処がたつ。
琴子は床に置いたスーツケースを締めながら、イスに座っていつもと同じように難しそうなハードカバーの本を読んでいる直樹をちらりと見る。


(やっぱ・・・、なんだかなじんでないよね・・・入江くんがこの部屋にいること・・・)


琴子は素直にこの部屋を気に入っていたが、直樹が全身でこの部屋を拒否しているのが、直樹の全く口を利かない様子から感じ取っていた。


「入江くん・・・」
「・・・・ん?」
「あのさあ」
「なに?」
「この部屋だけど・・・、お義母さん、すごくかわいくしてくれたよね」
「・・・そう思うか?」
「うっ・・・入江くんはやぱっり・・・・苦手なんだよね・・・?」
「当然だろ」
直樹が読んでいる本をバタンと閉じて、琴子の方を見る。


「そうだ!じゃあ、この掛け布団のカバー、ストライプくらいに替えてみようか?水色のストライプくらいなら、そんなにかわいすぎないでしょ?お義母さんも、水色のストライプなら、このレースにも合うし、気に入ってくれるかも?」
「レースがあること自体が、俺には受け入れられないんだけど」
「そ、そうなんだ・・・」

やはりそうなのだと琴子は再確認した。
これから二人で生活していく部屋なのに、直樹のこの不機嫌な様子を見ていると、琴子もさすがに心が弾まない。



「今日はさ、もうどうしようもないから、入江くん他の部屋で眠ってもいいよ」
「他の部屋って?」
「裕樹くんの部屋とか、客間とか・・・」
「いいよ。別に」
「でも、こんなレースだらけのベッドで寝るなんて、絶対嫌なんでしょ?」
琴子が不安そうな顔で、直樹をちらっと下から見上げて言う。


「いいよ・・・・琴子がいるから、ここで寝る」


そこに直樹の言葉はこれだった。


何度も何度も直樹の言葉が頭の中で反復する。
甘くてほろ苦いものが、身体の中心つーんと走り、倒れそうな衝動にかられる。

直樹がイスから立ち上がり、レースと花柄で埋められたベッドの上に座り、バタンとそこに寝転がる。
レースの中に沈んだ直樹の横たわる姿は、直樹はそんなこと言えば嫌がるだろうが、まさに絵本の中の王子様のようだと琴子は思った。
琴子はスーツケースのふたをぎゅっと両手で押しつけて身体を乗り出し、その姿をうっとりと眺める。


(こんな素敵な人が、本当にあたしの旦那様?ううん、王子様なの?)


甘い甘い恋愛小説を読んだ時のように、琴子の胸はきゅうっと痛む。


「おまえ・・・また何か妄想してるだろ?」
「・・・へ?」
「よだれでてんぞ」
「えっ!ええっ!?そ、そんな」
慌てて口の周りを手で拭う琴子。


「何か、やらしいことでも考えていたんだろ」
「ま、ま、まさか!!ただ入江くんが・・・・・」
「なんだよ」
「そんなレースの中で寝てたら、本当に王子様みたいに見えちゃって・・・/////」
琴子が頬を紅潮させて、スーツケースの上に座り、上目遣いで直樹の方を見る。


「へえ・・・。俺が王子様なら、じゃあおまえがお姫様ってことか?」

少し口角を斜めにあげると、直樹がベッドの上から長い腕を伸ばして、スーツケースの上に座っている琴子の腕をひっぱった。
勢いよく引っ張られ、琴子はベッドの上に顔からぐしゃっと倒れ込む。


「やっ・・・もう!!痛いよ。鼻つぶれちゃうよ!」
「すっごいお姫様だなあ」
「もう!」

直樹も少し起こしていた身体をベッドにゆっくりと預けて、琴子はベッドにつっぷしてぶつけた鼻をさすっている。
直樹が手を伸ばして、琴子のさすっている鼻を撫でる。

「大丈夫。もともと低いから、それ以上低くなっていない」
「なによ。入江くんが無理やり引っ張るから、こんなことになったのに!大丈夫じゃないわよ」
「大丈夫だって」

直樹が琴子の頬に手をあてて、親指で琴子の鼻を撫でながら、だんだんと顔を近づけてくる。
鼻と鼻がくっつくくらいの距離になって、お互い目と目を合わせる。


「ほら。まだ鼻が一番高い」
「もう。そんなの関係ないよ////」

琴子が恥ずかしそうに少し口を尖らせて呟くと、その少し尖った唇に直樹がちゅっと音をたててキスをした。

また目を合わせる。
昨日初めて琴子が知った、直樹の別の顔。
いつものクールであまり表情を変えない直樹でない、目で何かを語るような直樹。
少し充血したような切れ長の目を見つめていると、吸い込まれそうになる。


(入江くんの目は優しい)


それは昨日知った、琴子だけの秘密。


またちゅっと唇にキスをされたかと思うと、気がついたら、琴子は直樹に組み敷かれて下から直樹を見上げていた。
下から見上げると、直樹の髪の毛が琴子の額に少しあたるのがわかる。


これも昨日初めて見た光景。
知ったこと。


何も語らず、ただ琴子の顔を両手で覆った直樹の指がゆっくりと琴子の顔のパーツを一つずつなぞっていくのを、じっと目を見つめたまま琴子は感じている。

琴子の唇に直樹の指がなぞり落ち着く。
しっかり閉じられた琴子の唇の弾力を確かめるように、ぽんぽんと何度か指で唇を弾く。
そして、つぷっとその指を琴子の口内に進入させる。


「ん・・・」


突然の侵入者に、琴子は思わず舌で抵抗を試みる。
しかし、直樹はそのちろりと見えた赤い舌を見逃さない。

しっかりと赤い舌を確認すると、少し笑って、そこに自分の唇を落としていった----。







**********

はい、ストップです(笑)
これより先は、また・・・・・UPできたらします。
たまに、あま~~いの書きたくなるんです。



COMMENT

ドキドキしました!!
chan BBさん、改めましてこんにちは、ぴくもんです♪
まず大好きなハチミツを読んでからこちらにやって来たのですが、
この数週間で2人の関係が大きく前進したのを感じさせるお話でした。

「琴子がいるから、ここで寝る」
深いですねぇ。
琴子がいるから、琴子がいるから・・・・頭でクルクルまわってますよ~(笑)
直樹の優しい目も、熱を帯びた視線も、柔らかい愛撫も、全部琴子の特権なんですね。羨ましいわ・・・・
甘々なお話、大好きなので、どんどんお願いしますね!!
by ぴくもん
2009/12/18(金) 16:41 [Edit
ありがとうございます
ぴくもんさん、来ていただいてありがとうございます♪
昨日はもう、ぴくもんさんのコメントにいろいろツボ入りまくりで、私一人で大受けしてました(笑)まあ、それはまたのちほど・・・・。

甘いの大丈夫ですか?
私、本当に人様の読むのは大好きなんですが、自分のは気持ち悪くって(>_<)
これは、直樹視点じゃなかったから、まだマシだったかも?(笑)

ぴくもんさんのあま~いお話の方が、ほんわかしてて私は大好きですよ~♪
ぴくもんさんもどんどん甘いの書いてくださいね☆
by chan-BB
2009/12/19(土) 08:29 [Edit
拍手コメントへのお返事です
>Yさま

こんばんは。来ていただき本当にありがとうございます~♪
私もずっと読み専門、しかも読み逃げで(^^;)、たくさんの素敵なサイトさんに行かせてもらってました。
読み尽くしてしまって、とうとう自分で書いてしまったという・・・・。
でも人の素敵な作品読んだら、またへこんでしまったり↓
そんなこんなですが、妄想がある限り、がんばって文にしてみたいと思います。
私の作品でも素敵と言ってくださって、すごくうれしいです(T_T)
by chan-BB
2009/12/19(土) 21:57 [Edit
なんでも書こうから…
やってきました。
あちらでのハンドルネームは「なおきまま」です。
(あとから次男をたしておもにいろんなイタキスサイトではこちらの名前で意味不明なコメントを残し去っています)

新婚旅行から帰ってきて、あんなに毛嫌いしていたフリフリベットで熟睡できたのか…色々直樹に突っ込みをいれてはいたんですけど。

「琴子がいるから、ここで寝る」

ハイそーですね。
何も返す言葉がございません。。

ラブラブ炸裂!最高です。。
by なおき&まーママ
2009/12/20(日) 22:16 [Edit
ありがとうございます♪
なおき&まーママさん、こんにちは。
「意味不明なコメントを残し去って・・・」って(笑)、いやいや、今までなおき&まーママさんのそんなコメント見たことないです。
今回もコメントしていただいて、ありがとうございます。うれしいです☆

原作で、相当嫌がってた割には、すんなりあの部屋で一日目から寝てた直樹を見て、「絶対こうだろ」と昔から思っていました(^^)
まあ、私が描くとちょっときもかったでしょうが・・・納得していただいたみたいで(?)、よかったです(*^_^*)
新婚のあたりは、妄想つっこみどころ満載よね~。
by chan-BB
2009/12/21(月) 08:12 [Edit
訂正
修正できなかったので・・・・(またかって感じ↓↓)。

×新婚のあたりは、妄想つっこみどころ満載よね~。

○新婚のあたりは、妄想つっこみどころ満載ですよね~。

失礼しました。
by chan-BB
2009/12/21(月) 08:15 [Edit
甘~いの大好きです
甘~いの大好物です・・ですのでもっともっと
甘~くお願いしたい!
この甘~いのは太らないからうれしい~
by 美優
2010/04/01(木) 13:55 [Edit
撃沈
「いいよ・・・・琴子がいるから、ここで寝る」
直樹よく言った、おばちゃんは撃沈だよ~
言われてみたい、もちろん直樹にですよ~
けっして、我が家のパパちゃんには・・・

by Jung Jin
2011/05/13(金) 23:24 [Edit
コメントありがとうございます

Jung Jin さま

さあさあ、このあとからがかなり・・・ですよ?(笑)
入江くんって、普段が意地悪キャラだから、たまに素直にこういうこと言ってくれると、いつも以上にうれしくなっちゃうんですよね~♪
by chan-BB
2011/05/14(土) 14:30 [Edit
はじめてコメします。
イタキスに今頃になってはまり、2次小説があることも知りました。

甘々ダイスキ!妄想大好き!!
いろいろ読んで楽しませていただいていたのですが、続きが・・・
欲求不満のなって、もんもん・・・
できましたらパスワードを教えてください。
by jellmama
2012/04/22(日) 06:08 [Edit
コメントありがとうございます


jellmamaさま

はじめまして!こちらに辿り着いてくださって、ありがとうございます(*^_^*)
パスワードについては、「カテゴリ>未分類>パスワード変更しました」から探していただけたらと思います。
初め設定した時は難しいとのお声もありましたが、今は多分読みたいと思った方はほとんど解読してくださっているのではないかというくらい多くの方が辿り着いてくださっています。
お時間とらせて申し訳ないです。しかし、作品の特質上とどの方にもパスワードは直接お教えしていないことから、この面倒な作業をお許し下さい。
パスワード解読されて、楽しんで読んでくださる日がくればとても嬉しいです(*^_^*)
by chan-BB
2012/04/23(月) 08:02 [Edit
にやにや
こんばんは!(こちらでは)はじめまして^^
イタキス二次サイトさんを探していてたどり着きました。
既に別のところから千夜夢さまには一度コメントをさせていたいているのですが、そこでお伝えしたとおり、最初から最後まで読んだので、最初にもどって読み直ししながら拍手やコメントを残させていただこうと思っています。

最初にこのSWEET SUGAR ROOMを読んだときも、甘々加減にニヤニヤ(そして内心は身もだえ)しながら読んでいたんですが、なぜか直樹の「レースがあること自体が、俺には受け入れられないんだけど」というセリフが『ああ、すごく入江くんっぽい切り替えし』と思って妙に印象に残っていました(笑)

さらにニヤけるために次読んできますo(^◇^)/~
by 藍子
2012/09/08(土) 23:24 [Edit
コメントありがとうございます

藍子さま

はじめまして!
しっかり全てのコメント読ませていただいています。初めてコメントいただいたときも、本当にうれしくて!何度も読み返しました。ありがとうございます。
わずか10日にちほどで、裏も含めて全話読んでいただいたとは・・・本当に感激であります(>_<)
そしてこの「SWEET~」も読み返していただき、コメントをありがとうございます♪
本当にタイトル通り甘い話だと思います。別に入江くんが、ひどく甘い言葉を吐いているわけではないのですが、何か甘いですよね?(^^;)
入江くんがレース・フリルの部屋にいるなんて、まさに美少年の倒錯の世界っぽいですが(笑)、レースを受け入れられないけれど、琴子ちゃんがその世界にいることは受け入れて、琴子ちゃんがいるからそこの住人いになっているんでしょうね(*^m^*)
私も次のコメントに移らせていただきます(^^)/
by 千夜夢
2012/09/10(月) 08:02 [Edit
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
by
2012/10/24(水) 12:02 [Edit
コメントありがとうございます

YKママさま

いつもありがとうございます。
もう一ついただいていたコメントも、こちらで一緒にお返事させてもらいますね。すみません。
今回もまたこの話を読み返してくださってうれしいです♪暗記するほどとは・・・本当に涙が出るほど嬉しいお言葉です。
秋のDVD鑑賞されているのですね~(*^m^*)
この「SWEET~」は、創作しはじめてすぐに書いたお話です。ここにアップしているのは、少しそれを改稿したものではありますが、初期の妄想であることは間違いありません。
そして私のイタキス熱も台湾版を観て再燃したので、この話を初めて書いたときは、台湾版キャストがずっと頭の中で動いていたんですよ♪
「琴子がいるからここで寝る」は、原作でもドラマでもそうですが、なんであんな乙女チックな部屋であの入江くんが―!?の私なりの謎解きです(*^m^*)
一つ一つの台詞も味わっていただき、本当にありがとうございます。
ぜひぜひ秋といえばやはりイタキス月間でもあると思うので、どっぷりイタキスにはまって楽しんで下さいね。
by 千夜夢
2012/10/26(金) 20:28 [Edit

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Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
ここは、私の超個人的な妄想話置き場です。

原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
また、ブログ内の全ての文章・いただきものを含む画像等の無断転載・転用を固くお断りします。

まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
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