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くらくら (おまけ) ~西垣東馬の美学~

2010.10.12 *Tue*

77777のキリリク第三弾の「くらくら」の「おまけ」編です。

イリコトも出てこなくて、「くらくら」のあとがきに図々しくも「解説的?なもの」なんて書いちゃいましたが、そんなまとめになるような内容でもなく、明らかに「おまけ」がぴったりの話です。
お時間ある方は、かる~くかる~くこの「おまけ」も読んでやってください(^_^;)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・



そんな呆然とする僕の頭の上から、桔梗くんが入江の医局室を覗き込もうとした。



―バタンッ



僕は思わずドアを閉めてしまった。
その様子を見て、

「やっぱ覗き見してたんですね~ムフフ」

と、桔梗くんがいやらしく不敵な笑いをして言う。

「失敬な!ドアが開いていたからちょっと確かめただけだ!最近盗難が多いことは、桔梗くんも知っているだろ?」

「ええ!?それなら大変!じゃあ余計にしっかり確かめなくっちゃ!」

そう言って桔梗くんは、入江の医局室のドアノブに手をかける。

「や、やめろっ!今二人を見たら、石になるぞっ!!」

その桔梗くんの手を取って、僕は思わず阻止してしまった・・・。



「ムフフ・・・やっぱり///」

「・・・・」

まさに勝者に相応しい傲慢な笑いで僕を見つめる桔梗くん。



「で、どうでした?やっぱ琴子と入江さん、やっぱりもう仲直りしてましたよね?」

思わず目を細めて桔梗くんを蔑視するように見てしまう僕。
こいつは、何もかもわかっていて言っているんだな・・・!?


「・・・ああ認めよう!男らしく今回は『負け』を認めよう!」

あんな一目瞭然のものを見せつけられては仕方がない。
僕は非常に公明正大な男だから、しっかり負けを認める宣言をしてやった。


「きゃああん///やっぱ、あたしの推測の方が正しかったんですね~」

手を組んで、女の子みたいにぴょんぴょん飛び跳ねる桔梗くん。
ふん!
正直、僕もさっきまで「賭け」のことなんてすっかり忘れていたよ。
確かに「賭け」に負けたのは悔しい・・・しかし・・・。

入江の思いもがけない実態を垣間見ることができたから・・・くくく、むしろ僕はこっちの方が大きな収穫を得たかもしれないと今は思っている。



「ところで桔梗くん。君やたらと“すんごいテクニック”ってやらを言っていたけど、それって実際見たことあるの?」

僕は得意の流し目をしながら、桔梗くんに聞いてみる。

「まさか?見るわけないじゃないですか。他人に寝室のことなんて・・・。あくまで想像ですよ!でも間違いなく存在する想像だと思ってますけどね」

「ふふふ・・・そっか。見たことないんだ・・・くくく」


僕はわざといやらしく含み笑いをしてやる。
ああ~~~、なんだか「賭け」には負けたけど負けた気分にならない、この快感~~~。


「に、西垣先生、見たんですか!?」

僕の様子に何か勘づいた様子の桔梗くんが、急に男みたいな鋭い顔つきをして僕を睨みつける。
なかなかいい顔をしてるぞ桔梗くん。余裕のある僕にはとってもいい顔に見えるぞ。

「いや別に・・・、くくく・・・いやいや僕もそんなね~?他人の寝室までは見ることなんて確かにできないからね~~くくく」


ああ~~~快感!!
あの入江が!あの入江が、まさかの「初恋物語」!まさかの「サーカス団」!まさかの「なおキング」!
そんなバカップルぶりを繰り広げていようとは・・・ああ~~誰もこんなことを知らないんだろうな~~くくくく。


「変態!」

「・・・は?」


また桔梗くんは、僕の心を読んだのか!?

「もうすぐ昼休み終わりですよ!そんな気持ち悪い笑いしてないで、西垣先生も早く仕事に戻って下さい!」

そう負け犬の遠吠えみたいな暴言を吐くと、桔梗くんは廊下を走って行ってしまった。


「・・・な、なんだってんだよ!?」

桔梗くんの後ろ姿に向かって僕は呟く。
もっと自慢してやりたかったのに、こんな呆気なく退散するとは、ちょっと残念な結果だ。

しかし、「変態」っていうのは僕のことか・・・!?なんたる言い草だ!!
ったく、細井師長に頼んでナースたちの医師に対する態度を、もっとリスペクトするように教育してもらわなくちゃちゃいけないな。
ホントにナースがこんな態度じゃ、僕も憤慨だ。

しかし僕もこんなところでゆっくりしてたら、入江たちが出てきてしまう。
そろそろ退散するか。

そしてなんとか頭を切り換えて、僕も廊下を歩き出した―。




「あ、船津くん」

歩き出して先方に船津くんを見つけて、僕は声をかける。
船津くんが振り返った。

「明日のオペのことだけど、しっかり資料に目を通してくれたかな?」

「あ・・・僕は、船津先生ではありませんけど・・・」

「は!?」

意味わかんないことを船津くんが言うから、僕は思わず眼鏡をしっかり上げて、船津くんの顔を凝視した。

・・・ん?

確かに違和感がある。
このボサボサの髪型に、牛乳瓶の底のような眼鏡。
そしてこの僕には到底理解できない、服装のセンス。
この様相は確かに船津くんだ。
しかし・・・船津くんとはまた違うオーラみたいなものを感じる・・・?
そうそれはまるで・・・う~~んなんて言っていいのか、船津くんでありながらもっと船津くんより・・・そうだ、そうそう

「変態!」

船津くんより、もっとそんな感じが漂っている。


「は?変態?」

おっと・・・また声に出していたようだな。
しかし、こいつ何だ!?
まさかじゃねーけどこいつ、入江のやつが造りだした船津くんのクローン人間とかじゃねーよな!!?

~なんちって!いくら入江でもまさかそこまではな?くくく。



「おまえ、誰だ!?」

よし!ここはダイレクトに真面目に聞いてみよう。

「耳鼻科の上田です。上田直樹です・・・」

「耳鼻科の上田・・・。へえ、直樹って入江と・・・えっ!!?まさか君!?君が“耳鼻科の直樹”!!??」



―こ、こいつが入江と琴子ちゃんの喧嘩になっていた張本人―――!!?



僕は目の前の“耳鼻科の直樹”を、頭のてっぺんから足の指先までじろじろと観察してやる。
なんてこった・・・。


「君!上田くん!」

「は、はい」

「君がこんなだから、せっかくのやつらの喧嘩も一日で終わってしまうんだよ!?」

「え・・・?」

「ったく、君のせいで僕は食堂のランチ一ヶ月分もおごるはめになってしまい・・・君、このおとしまえどうつけてくれる気だ!?」

「はあ・・・?」


ホント、“耳鼻科の直樹”なんて呼び名から、どんな“さすらい野郎”だと思っていたら、こんな“船津くんのクローン人間変態版”みたいな奴で、僕は大いに失望した。
こいつが入江の好敵手になるわけもなく、そりゃこいつ相手じゃあいつらの喧嘩もすぐに終わってしまって当たり前だろ?
ったく、期待させやがってこんなオチ・・・どうおとしまえつけてくれる気だ「耳鼻科の直樹」!?


ああ・・・・なんかまた、くらくらと目が回ってきた・・・。
喧嘩の張本人の意外な顔と、さっき見たバカップルの光景を急に思い出し・・・、なんだかまた目がぐるぐると回ってきたぞ・・・。

うっ・・・。



「だ、大丈夫ですかっ!?」


気が付いたら僕は、耳鼻科の直樹の胸の中に倒れ込んでいた。
見上げたら、僕の目の前に青白い耳鼻科の直樹の顔がある。
なんでこんな奴の胸の中に・・・!?


「よかったら“めまい”の受診されますか?僕は専門ですが」

憐れんだような目で、耳鼻科の直樹が僕を見つめる。

「――いいや、結構!大丈夫!!」

まだくらくらと身体はしているが、僕は気力で奴の身体から離れた。
そして僕はふらふらと歩き出す。

「西垣先生・・・」


僕は男の胸の中でなんか、絶対倒れたくないね!
こうなったらセクハラと言われてもいい!絶対這ってでも女の子のところにいって、その胸に飛び込んで死んでやるからな!

―そう、それが西垣東馬、自他共に認めるプレイボーイの美学ってもんだ―!!


えらく長く感じる廊下を、僕はふらふらと歩き続ける。

頭の中では、さっきの入江たちのバカップル光景がまだぐるぐると回り続けている。
正直言うと、本当はちょっとうらやましかった・・・。
本当は、僕も女の子に言われてみたい・・・。



―東馬く~~ん

―にしがキング~~


って///。



「きゃああああ、西垣先生――!!」


そんなことを考えて僕はくらくらと目を回して倒れそうになりながらも、なんとか必死でナースステーションまで歩き着いた。
そして念願の女の子の胸の中に倒れ込んだ。


「大丈夫ですか西垣先生!!ほら、しっかりして、ほら!!」


バシッ バシッ


力の加減をしらない細井師長が僕のほっぺたを何度か連打して、余計にくらくらとしてしまいちょっとまいる・・・。
しかしどんな時も女の子の胸の中で倒れるという意地を果たした僕は、細井師長のふくよかな胸の中で、これでも果てしなく幸せだった――。





**********

お粗末でした・・・。
ホント、どこまで私は西垣先生を痛めつけることが好きなのか!?
これも愛情の一つなんですけどね・・・(^_^;)


さて次回のキリリクの予告ですが、ちょいとはじめて(?)のパラレルものに挑戦します。
途中「イタKISS期間2010」の作品と同時進行で、なんとかがんばっていきたいと思います。


COMMENT

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by
2010/10/12(火) 18:18 [Edit
キャーーーー(。≧∇≦。)
なんとステキなお話のあとに、なんともステキなおまけまであるじゃないですかぁvv

イリコトのラブラブ甘々なところを見せつけられた(覗き見でも)ら、西垣先生でも参っちゃいますね(笑)

でも、タダで転ばない感じの西垣先生…さすがです(笑)


この度はホントにリクエストさせていただいてありがとうございましたv
by 愛結美
2010/10/12(火) 22:26 [Edit
詰めが甘すぎる
こんにちは
 お声をかけて頂きありがとうございます。 じっくり読ませて頂きました。
西垣先生・・・耳鼻科の直樹に会ったんなら・・・偵察しないと・・・外科医の直樹だけでなく、耳鼻科の直樹も偵察しないと・・・めまい検診行ったら・・・密着・・・笑えてしまう・・・。
 もしかしたら、昨日の出来事に たどり着けたりして・・・でも詰めが甘い西垣先生なら 無理かな・・・・アハァ(笑)。  観察力はあるんだけど、後一歩が足らんのさなぁ・・・・。罠仕掛けて・・・返り討ち、勝ったつもりが大損 プライドも含めて・・・ 変態もピッタリです。
  細井婦長の パシパシ・・・西垣先生には ピッタリです。 書いてたら なんか変になっちゃいました。すいませんトホホ(笑)
by 吉キチ
2010/10/13(水) 11:30 [Edit
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by
2010/10/13(水) 23:49 [Edit
コメントありがとうございます(*^_^*)
ぴくもんさま

いやいやこの「おまけ」にありがとうございましたと言われたら、いったい何と答えたら?(笑)読んでくださってありがとうございますと、本当にお返ししたいです。ハイ。
しかしまさかの「ガッキー祭り☆」!!藤夏さんがのってくれて、思わず一緒にUPしちゃいました~(*^_^*)藤夏さんから「解体新書」(笑)をいただいた時、私例のテーマパークで場所取りしてて、携帯から確認したんですよ!( ̄m ̄*) まあなんとも藤夏さんの作品にぴったりのシチュエーションでしょ?ってこんなネタバレ、ぴくもんさんは嫌いじゃないですよね?
でもガッキー、自分より「負け」だと思った耳鼻科の直樹には、本当に無礼の数々でしたよね!?(苦笑)ガッキーファンの方々からクレームきたらどうしようかと思いました。
こんなあんなのお話も、いつもしっかり読んでくれてありがとうございます(*^_^*)


愛結美さま

愛結美さん、コメントありがとうございます~~。体調は大丈夫ですか?無理なさってなければいいですが・・・。
この度は、私が食らいついてしまいそうなリクエストを本当にありがとうございました。こんな「おまけ」まで書いちゃうくらいテンションあがっちゃって、本当に元のリクエストをむちゃくちゃな展開にしてしまって、申し訳ない限りです・・・m(_ _)mしかし哀れなガッキーを楽しんでもらえて、よかったです(^m^ )ぜひまた、これからも遊びに来てやってください~♪


吉キチさま

読んでいただきありがとうございます~(*^_^*)確かに「つめが甘すぎるガッキー」のお話でした。もうイリコトのことに関したら目先のことだけにしか見えなくなっているガッキー(笑)。もっと耳鼻科の直樹を追求したら、もっとすんごいネタが拾えるのにって、吉キチさんのコメントから私も思っちゃいました~(^m^ )
私、ガッキーにはぜひ恐妻をめとってもらいたいんですよ。細井師長は既婚っぽいですから、清水主任あたりにぜひバシバシと教育してほしいと妄想してやみません( ̄m ̄*)


拍手コメントありがとうございます(*^_^*)


いずみさま

ありがとうございます~笑っていただきなによりです(*^▽^*)確かに災難でした、西垣先生。そして西垣先生の名前「東馬」。カタカナで書くと「トーマ」になりますよね!まさに外人でも通じる名前!そして有名なあの名前!(笑)私もこれは新発見です!!なんか、興奮!いや~いろいろと着眼点をいつもありがとうございます。うれしいです☆


まあちさま

本当にまあち様のために、まさかの「あり得ない」「こんなこと言わない」直樹シリーズ三部作、書き終えました・・・(?)。本当に読んだ方も、まさかの直樹シリーズにくらくらきたことだと思います。あはは(苦笑)でも今回、モトちゃんはちょっと西垣先生に負けちゃった感ありますよね!ま、変態感が負けたのかもしれませんが、ちょっと残念な結果になっちゃいました。そして、まだ“すんごいテクニック”を追求されるまあちさん・・・私、最後の高笑いにマジにPCの前で笑っちゃいました。おみそれしました。いつもありがとうございます。


紀子ママさま

あはは、「ガッキーはアホですね」って!(笑)またあの絵文字で笑ってくださる紀子ママさんに、私が笑っちゃいました。そして変な感激も♪そうです、でもこの黙っていればそれなりのいい男(昔でいう三高っていうやつですね)なのに、行動するとこんな人・・・のガッキーがいるからこそ、斗南大病院は楽しいんですよね~(*^_^*)ガッキーの必要性を問う深いお話でもありましたね(って、今考えたのですが 笑)。こんなお話も楽しんでいただいて本当にうれしいです。ありがとうございました。
by chan-BB
2010/10/14(木) 18:47 [Edit
拍手コメントありがとうございます(*^_^*)
RuRuさま

西垣先生&モトちゃんのお話楽しんでいただいて、ありがとうございます~♪RuRuさん、西垣先生好きなんですね~☆私ももちろん好きですよ~、好きというよりすでに愛してるの域に達しているというか(笑)、入江くんとは違って、あれだけ落ち着かない男性を落ち着かせてみたいなんて(笑)、多分実生活で居たらそんな野望を燃やせそうな男性だと思っています( ̄m ̄*)本当に、こんな指導医師と研修医の関係ってないでしょうね?とりあえず、敬語使ってるだけでも入江くんは先輩医師として敬ってるって感じでしょうかね?(笑)でも、こんな関係見ている方は、結構ほほえましいですよね~☆
by chan-BB
2010/10/19(火) 16:33 [Edit

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Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
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原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
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まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
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