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2010.06.30 *Wed*

白い・・・疑惑 ④


「西垣先生!!白いソファがどうしたんです!?」

まさに拷問にふさわしい険しい顔をして、直樹が目をカッと開いて西垣に詰問する。
直樹の殺気だったまなざしに、西垣も思わず我に返った。


「え、ああ・・・。ナッキーは少しでも龍馬の近くにいたくて、この医局室の白いソファの中に入り込むんだよ」


「・・・・・・」


(・・・・は?・・・今なんて言った・・・?)


直樹は、あまりにあっさりと西垣が想定外のことを言ったので、天才の脳を持ってもすぐに理解できなかった。

「これ、女子たちに大ウケでしたよね!あのナッキーがこんなことまでして龍馬の近くにいたいっていういじらしさ!!」

「我ながらすごい発想だったよな!?自分の医局室の白いソファの中にあのクールなナッキーが入り込むという発想!!ナッキーは龍馬を自分の医局室へ呼びつける。しかしナッキーの姿がないので、龍馬はとりあえず部屋にあった白いソファに座るんだが、実はソファーの中にはナッキーが忍び込んでいたという!!この叙情的な光景!!ソファの中で自分の上に座る龍馬の熱を感じてナッキーは、ムラムラムラ~・・・・う~~ん、なんともなかなか一線を越えられない男同士の純愛を感じるじゃないか~~」

西垣は目を瞑って、その倒錯的な世界に酔いしれた。

「ナッキーのクール外面からは考えられない、ちょっと変態的な愛に、女子はギャップ萌えして悶え喜んでましたからね~~///」

いきなりきゃあきゃあと盛り上がり出す西垣と幹。
恐ろしいことを聞かされるのではと直樹の胸にしがみついて顔を隠していた琴子も、この二人の会話にきょとんと顔をあげた。
どうやら「白いソファ」と自分たちのことは関係なかったんだと理解した琴子。
安堵した琴子は、喜んで直樹の顔を見上げた。


「入江くん、よかった~・・・・い、入江くんっ!!?」


琴子の驚愕した声が部屋に響く。
直樹は真っ青な顔をして、片手で顔を覆っていた。


「入江くん、どうしたのっ!!?顔が青いよ!!」

「マジ、気分悪い・・・」

「えっ!大丈夫!?」

琴子は直樹の膝の上に座ったまま、直樹の顔を両手で包み込んで様子を見る。


「西垣先生・・・」

凍り付くような直樹の冷たい声がする。

「え、は、はい!なんでしょうか!?」

真っ青な顔をして顔を上げた直樹を見て、西垣はまたとっさに敬語的な返事をしてしまった。

「まさかと思うんですが・・・。今日そのバカバカしい話で、やたらと『結ばれる』って言ってましたけど、『結ばれる』って、どういう意味なんですかね・・・?」

「え、それは・・・・」


「まあ、手っ取り早く言うと、ナッキーと龍馬がHしちゃうってことですよ~///きゃあ///」

幹が顔を赤くして、興奮気味に答えた。



「きゃああ、入江くん!!」

直樹がガクンとイスから踏み外して倒れそうになり、琴子は思わず直樹の膝の上から飛び降りて、直樹の身体を支えた。

「入江くん!身体が氷のように冷たいよ!?どうしたの?大丈夫!?」

直樹を心配する琴子の大きな声が医局室に響き渡る。
思わず目を見開いてその光景を見る西垣と幹。
そして目の前の異様な事態に、西垣と幹はだんだんと不安が募ってきた・・・。

(入江・・・拒否反応・・・・?)

(あの完全無欠の入江さんが、こんな魂吸いとられたみたいに・・・)


―そこまでひどい、嫌悪感が・・・・!?


「西垣・・・先生・・・」

琴子に身体を支えられ、再び絞り出すように直樹が声を出す。
少し乱れた髪の毛の間から、いつもよりも暗くそして鋭い目つきで西垣を見る姿は、なんともいえない迫力に満ちていた。

「は、はい・・・」

小さな声で答えるのが精一杯の西垣。

「口に出したくもないですが、その『結ばれる』って・・・うっ!」

思わず嘔吐く直樹。


「い、入江くん、大丈夫っ!?」

慌てて直樹の背中をさする琴子。

「かわいそうっ、入江くん!!」

琴子は今にも泣き出しそうな声で、子どもを抱きしめるようにぎゅうっと直樹を胸に抱きしめた。
そして直樹は、いつになく素直に琴子のAカップに顔を埋めて抱かれたままでいる。

「入江くん、かわいそうーーーっ!!」

さらに大きな声で琴子が叫ぶ。


「・・・・・・」

ここまで大袈裟に物事を展開されると思っていなかった二人。
ここまで大袈裟に不快感を表されるとは思ってなかった二人。

西垣と幹は、だんだんと不安を超えて、心臓がドクドクと速く脈打ち、血が逆流するような感覚にさえなまれる。
目の前にはいつもの自信たっぷりの直樹とは違い、青白い顔をして嘔吐きながら妻のAカップに顔を埋める男の姿。
そして「かわいそう!!」を連発して涙目で絶叫し続ける妻。

得体のしれない恐怖が、西垣と幹を襲う・・・・。


―・・・・第二の“拷問”が始まったのか・・・・!?



一方直樹の心情は、今までに味わったことにない複雑なものだった。

直樹と琴子の密事を見られていたらどう対処するか?
見られていなかった場合はどうスルーするか?

さっき「白いソファ」というワードが出た時から、いや本当はもっと前からだったかもしれない。
直樹のポイントは常にここに照準を合わし、いろんなパターンを想定して、先の先までどんなパターンでもうまく対処できるように、脳内で細部に渡って複雑に思考回路を巡らしていた。

しかし―。

このあまりにもバカバカしい・・・罵倒することさえためらわせる発想・・・。
そして、こんなことに時間と労力を費やした自分の愚かさ・・・。
それら複雑な感情が絡み合い、直樹の繊細かつ緻密な回路は、一気にプツンと切断されてしまった。
それは緊迫の中、ずっと引っ張られてたゴムが、急に手を放されてびよ~んとだらしなく伸びきってしまったような感覚・・・。

まさに天才の頭がショートする瞬間―。
天才の頭までも、ショートさせてしまう発想―。


「西垣・・・先生・・・」

再び、地の底から絞り出すような声で、直樹は青白い顔をあげる。

「は、はい・・・」

(いったいこの問答はいつまで続くんだ・・・・・)

西垣はキリキリと胃が痛み始めていた。

「確認のためにもう一度!!そのバカバカしい話で『結ばれる』という・・・、その『結ばれる』場所っていうのはもしかして・・・」

「おっ、入江!もしかして気づいたのか!?」

思わず顔が綻びる西垣。

(なんだ・・・胃がキリキリしてきてたが、入江のやつ、なんだかんだで話の続きが気になってたんだな?)

いつものポジティブな西垣が顔を出した。


「もちろん、二人が結ばれるにふさわしい場所!ジャ、ジャーン!それはこの『白いソファ』だ~!」

「二人が結ばれるにふさわしい美しい場所は、ナッキーが入り込んで龍馬の温もりを感じた、この思い出の『白いソファ』なんですよね~~///」

西垣と幹が、二人揃って立ち上がって、得意げに自分たちの座っていた「白いソファ」を指さした。

「桔梗くん、僕はまだその結ばれる場面を読んでないけど、いい感じにしてくれたか?」

「もう、バッチリですよぉ!///あまり露骨にすると女の子たちもひいちゃいますからね~。できるだけオブラートに包んで・・・、でも、やってることは実はすんごいんですけどぉ~きゃあ///」

「くくくっ!想像力で楽しむってやつだな!それはますますいい傾向だ」

さっきの拷問の時の心痛な気持ちをもうすっかり忘れたのだろうか、変に盛り上がり出す西垣と幹。


(・・・やたらと『白いソファ』を口にするから、もしかしたら琴子との密事を見られたのかと思っていたら・・・、まさかそんなおぞましい小説の中で、西垣先生と『白いソファ』で・・・西垣先生と・・・)

直樹にさらなる悪寒がはしった。


「おええーっ!」

「入江くん、大丈夫っ!?」

再び直樹の大きく嘔吐く声と琴子の大袈裟に叫ぶ声で、またビクッと我に返る二人。


「桔梗・・・・せ!」

「え?入江さん、今なんて?」

「今すぐ消せ!!」

「ええっ~~!?西垣先生を~~!?」

思わず西垣に飛びつく幹。
西垣もその発言にびっくりして、思わず幹を抱きしめてしまった。

「い、入江、おまえ・・・・」

(か、仮にも指導医だった僕を、『消せ』なんて、入江おまえ・・・・)

さすがにショックを隠せず、血の気がひいて身体がぶるぶると震えてくる西垣。


「HPを消せ!と言ってるんだ。今すぐ、その忌々しいHPを閉鎖しろっ!」

「へっ!?」

思わず抱き合ったまま、西垣と幹は固まった。


「あ・・・あの・・・・、入江さんお言葉ですが、今日、今日がものすごくその話の山場でして・・・」

「そそそ、そうなんだよ、入江。もうこの日をどんなに女の子たちが楽しみしていたか。朝からおまえだって、その様子は気づいていたとさっき言ってたじゃないか」

「今、閉鎖するのはちょっと・・・・」

「なあ・・・」

困った表情をして、西垣と幹は目を合わせた。


「ひどいわ、二人とも!!入江くんが、こんなに拒絶反応を起こしているのに!!さっき、笛子がAカップというだけで、あたしもさっきすごく拒絶反応を起こしたから、痛いほどわかるのよ、入江くんの気持ちが!!」

そう言うと琴子は、また直樹の頭を引き寄せて、Aカップの胸で抱きしめながら地団駄踏んで二人を責め立てた。


「・・・・・・」


(琴子ちゃん・・・入江を思う気持ちはわかるんだけど・・・どうもさっきからポイントがずれているような・・・)

(琴子ごめん・・・このさい、笛子はどうでもいいのよ・・・それより入江さんは、あんなに琴子のない胸に顔を押しつけられて、痛くないのかしら・・・?)


「桔梗!おまえが立ち上げたHPだろ?おまえなら、すぐに閉鎖できるなっ!?」

琴子の胸から放れ、直樹は片手でこめかみを掴みながら鋭い目つきで言い放つ。


「は、はい・・・・でも・・・・」

まだどこか決心がつかない書き手の幹。
そんな時―。


「入江、恥を忍んで言う・・・・」

急に西垣が意を決したように、直立不動で深刻な声で話し出した。
思わず直樹も座ったまま、顔を傾けてその様子をうかがう。


「僕は・・・、今夜おまえと僕が『結ばれる』という話の予告を・・・、携帯に入ってる女の子全員に一括送信してしまったんだ・・・。その数ざっと数百人!!頼むよ、入江!!僕を女の子の前で、嘘つき狼にしないでくれ~~!」

西垣は跪いて、直樹の膝のあたりに泣きついた。


「・・・・・」


西垣のあまりに情けない姿に、言葉も出ない直樹。
ただ直樹の大きなため息だけが、西垣の耳にも聞こえた―。



**********

拍車をかけてくだらなくなっています・・・すみません(>_<)
次でさっさと終わらせますのでm(_ _)m

お気づきの方もいると思いますが、ソファの中に入り込むというのは、有名な小説のパクリです。
次回で少し触れますが、私は子どもの頃、それを「土曜/ワイド/劇場」の「明////郎」シリーズを観て(多分、再放送?)ドキドキしましたから(笑)

全く話は変わりますが、今日下の子が学校から「家族や友達を紹介する」的な自作新聞を持って帰ったのですが、それを見て、仰天!!

「お母さんの好きな食べ物」=もっこり

・・・・多分、私がよく「まっこり」(お酒)を飲んでいるので、それだと思うのですが・・・、「食べ物」と書いているのに、「アルコール」だし!しかも「もっこり」だし!!(>_<)
先生はそれを見て、どう思ったのだろう・・・?(先生は20代の男性)
さらにしばらく、教室に掲示されていたという・・・。
大人の目に触れてなければいいのですが・・・。

今回の直樹の「・・・消せっ!」って心情がよくわかる出来事でした・・・。



COMMENT

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by
2010/06/30(水) 22:58 [Edit
拍手コメントありがとうございます(*^_^*)
まあちさま

こんばんは。もう、めっちゃ笑っちゃいました!サッカーネタ!!あはは~そんなところに反応するなんて、私までもうこれからそういう見方しかできなくなってしまいそうです~(^^;)でもまあちさん、ご家族の前ではいちいちそれを解説したりしないですよね?(笑)なんだか、素知らぬ顔で普通に観戦してるまあちさんを想像して、また笑ってしまいます(^m^ )嘔吐く入江くんの気持ちにも添ってくださり、ありがとうございます。西垣先生は一応元指導医ですからね~・・・、ホント、どんな指導医師やら~?(笑)もう少し、お付き合いがんばってください~☆


繭さま

こんばんは。おっ、さすが繭さん、西垣先生がパクった小説をしっかりご存じなんですね!!もう本当にめちゃくちゃな発想で、読んでる方に申し訳ない気持ちでいっぱいですが、なんだか止まることなくやってきてしまいました~(^^;)琴子がFカップなら、小説UPも許可という意見には、笑いましたよ~あり得そうです~でも、きっと直樹が許しませんよね( ̄m ̄*)こんなノリのお話ですが、やはりあれだけ登場させた「白いソファ」も、一応しっかり描ききりたいので(誰も知りたくないですかね?l苦笑)、少しラストが長くなってしまいました(>_<)あまりだらだらと続けるのもなんなんで、今日は連日でUPしましたので、またお時間できた時に読んでみてください~♪
by chan-BB
2010/07/01(木) 22:52 [Edit
コメントありがとうございます(*^_^*)
ぴくもんさま

こんばんは。いろんなところに反応していただき!!(笑)私の方こそ、どこをつっこんでレスしたらいいか~( ̄m ̄*)ぴくもんさん、Aカップネタ好きじゃないですかね?そんな気がするんですけど・・・(*`▽´*) しかしこのメンバー集まったら、直樹の頭もショートしてしまいそうな感じはしません?妻もすごいけど、西垣&幹も、相当だと思われますから(笑)
そして、あとがきに反応していただきありがとうございます。他にもあったんですよ。「お母さんの趣味」=私の仕事の職種が書いてありました・・・。「趣味ちゃうわ!!」と叫びたかったです。想像してくださいよ~そんなことを趣味でしてたら、かなり私ヤバイ人間ですよ!?(爆)もっこりは・・・多分、「まりもっこり」を前にお土産でもらってたから、その流れだったのかもしれません・・・。どんなレスやら・・・。ラスト、長くなったので(たいした話はないのですが 汗)二回に分けました。またいろいろと、よろしくお願いします☆

by chan-BB
2010/07/01(木) 23:02 [Edit

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Author:千夜夢

こんにちは。
素敵なイタキスの二次創作をたくさん読ませていただき、ついつい自身も二次創作なるものを書いてしまいました。
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私の勝手な妄想話であるため、原作のイメージを大切にされる方、二次創作が苦手な方、二次創作が理解できない方は、ご遠慮ください。
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まだまだ拙い文章しか書けませんが、以上の注意をご理解いただき、読んでもいいかな~と思われた方のみ、ご閲覧下さい。
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